6月2日『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』 第4章 SCREENING

<要約>
 現在、われわれはスクリーンの民である。家にいるときも仕事をするときも街中でも、50億を超えるデジタルスクリーンが私達のすぐ目の前に存在している。しかしこのようなスクリーンに囲まれた世の中になる以前は、本による読み書き文化が発達していた。本によって作り上げてきた文化をスクリーンはいとも簡単に塗り替えてしまった。スクリーンはダイナミックであり、流動的である。また、スクリーンに表示されるものはそれ単体で成立することはなく、他の何かとの間にリンクが相互に張られ、それらはリアルタイムに生成され続ける。そのため、スクリーンには読み終わるという行為が存在しない。このように現在は非常に早いペースでスクリーン化が行われてきているが、こうしたスクリーン化に対する懸念点も存在する。それは、往年の読み書きスキルが死に絶えてしまうということや法律書への敬意が薄れてしまうこと、本や図書館など既存のものがスクリーンによって変容させられてしまうのではないかということが主に挙げられる。

 従来の本というものは、ページの束で、掴めるように背表紙が付いているものであったが、現在はこのような紙を束ねたタイプのものは消滅しつつあり、タブレットやキンドル、スマートフォンなどによって代替されてきている。このようなデジタル本によって、いつでもどんなスクリーンにも流れ込むことができるようになり、現時点での問題点として原テキストの流用可能性が大きいとあるが、将来的には原テキストはすべて解放され、注付けやマーク、相互参照、シェアなどが可能になるとされている。こうしたことから、未来的には今までのすべての本がお互いにリンクされ、すべての本が織り込まれた巨大なメタレベルの本となり、「ユニバーサルな図書館」になるだろう。ユニバーサル図書館ではすべての新聞や雑誌、ジャーナルに書かれたもの、古今東西のあらゆるアーティストが生み出した絵画や写真、映画、音楽、すべてのテレビ番組やラジオ番組、CM、今では消されてしまった何十億のウェブページや何千万のブログポストなど、人間によって記録ということが行われるようになって以来のすべてのものが、全言語で、全人類に向けて解放されるようになるだろう。以前ならばこのようなユニバーサル図書館を作るためには町の図書館ほどの大きさの建物がなくては収容しきれなかったのだが、デジタル化が進んだ数年後の未来には、これらすべてを私達の持つスマートフォンほどの大きさで収まりきるようになるだろう。

 ユニバーサル図書館が実現され、世界中のすべての本がスマートフォンほどの大きさに収まりきった未来に起こるとされることが四点挙げられる。それは、今まで読者がいなかった作品にもリンクによって読者ができるという点、歴史への理解が進むという点、すべての作品が網羅されることによって、今まで知られていなかった集合的無知による空白地を見つけることができるという点、従来の検索プラットフォームとは異なる、文化的な生活のプラットフォームになるという点といった四点である。ユニバーサル図書館に収まらなかった本は、次第に息絶えていく。ユニバーサル図書館にあるものがすべてなのだ。そのため、本とスクリーンの衝突は、スクリーン優位で進んでいくだろう。こうしてスクリーン化が進んでいくと、私達にとってスクリーンはなくてはならない存在となる。私達は常にスクリーンを注視するようになるが、その一方でスクリーンも私達のことを注視するようになるのである。スクリーンは行動のデータベースを記録し、自己像を形成する。そのため、近い将来に私達はスクリーンから離れて暮らすことはできなくなるだろう。生活のすべてにおいて、スクリーンは必要不可欠なものとなっていくのである。


<ディスカッション>
 本書ではブルースター・ケールによって「ユニバーサル図書館は実現できる」と言われている。しかしこのユニバーサル図書館では、すべての新聞や雑誌、ジャーナルに書かれたもの、古今東西のあらゆるアーティストが生み出した絵画や写真、映画、音楽、すべてのテレビ番組やラジオ番組、CM、今では消されてしまった何十億のウェブページや何千万のブログポストもすべて見れなければならない。しかし現状においては、このようなユニバーサル図書館を実現させるためには非常に多くの問題点を抱えていると考えた。そこで、ユニバーサル図書館を実現させるためにはどうすべきかというディスカッションを行っていくことにした。手順として、ユニバーサル図書館を実現させるための問題点を列挙し、次いでその問題点に対しての解決策を列挙し、その後、ここまでに挙がった問題点に対しての解決策を実行することで、ユニバーサル図書館を実現することができるのかということについて議論を行った。

○ユニバーサル図書館を実現させるための問題点とその解決策
 ユニバーサル図書館にある情報には誤りのある情報や、信憑性にかける情報があり、確証性に欠けた図書館になってしまうのではないかという問題点が出た。これに対しては、誤りや信憑性など不確実要素のあるページには、「このページは曖昧である」といった表示を行うことによって、利用者に示すことによって個人の判断に託せばよいという解決策が出た。ユニバーサル図書館にあるすべての情報が正しい情報ではなくてもよいということである。次に、すべての本などアナログのものをデジタル化するのは誰が行うのかという問題点が出た。これに対しては、利用者参加型にすればよいという解決策が出た。すべてのページを全年齢が見てもよいのだろうかという問題点が出た。これに対しては、利用時に自身の年齢情報などを入力することで年齢制限にようにフィルターをかければよいという解決策が出た。CDや本などは、著者によってはウェブ上に載せたくない人もいるため、そのような著者の作品まで含めたすべてを補うことはできないのではないかという問題点が出た。この問題点を解決することは現状不可能であるということとなった。

問題点と解決策を要約すると以下の通りである。
・情報の信憑性がないものはどうするのか
 →信憑性のないページには「このページは曖昧である」と表示する
・誰が本などのデジタル化の問題を行うのか
 →利用者が行えるようにする
・すべてのページを全年齢が見てもよいのか
 →利用時に情報入力することでフィルターをかける
・著者がデジタル化を拒否した場合どうするのか
 →現状不可能

○これらの解決策を実行することで、ユニバーサル図書館を実現することができるのか
 現状ではユニバーサル図書館の実現に向けてリードしてくれる企業や国際機関が存在しておらず、このような機関が誕生したとしても、著者による反対や知られたくない情報なども一定数存在し続けるため、すべてを揃えるという「ユニバーサルな」図書館を実現することは難しいのではないかという結論に至った。

きたはら(3年)



5月26日『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』 第3章 FLOWING

<要約>
 インターネットにおける「コピー」とは、情報の流れである。それは言葉のコピーのみならず、音楽や映画や本などさまざまなものに当てはまる。インターネットに触れているものはコピーできるものはすべて容易にコピーすることができる。そして誰かしらにコピーされ、歯止めが利かなくなっている。コピーとは不可避なものなのである。こうしたコピーが世に蔓延ってしまっている現在、私達が実際に手に触れられるような物理的な品々から、手に触れることのできないコピーのようなものへと流れに変化が生じている。このような流れになったのは、コンピューター化の三段階層があったためである。まず、第一の時代として「デスクトップ」・「フォルダー」・「ファイル」など、オフィスのものをそのまま模倣して作られた。第二の時代としては、オフィスの模倣からウェブへと変化したことである。「ファイル」から「ページ」となり、「フォルダー」ではなく「ウェブ」、「デスクトップ」ではなく「ブラウザ」となった。このようにコンピューターは進化してきているが、いまでは更に新たなものへと移行しつつある。現在は流れとストリーミングとクラウドである。このような時代の流れによって、私達人間はものごとをすぐに知りたくなっていった。リアルタイムを求めるようになったのである。何事にも同時性を要求するようになったのである。
 
 このような流れによって今ある様々なものが淘汰されていく。音楽、文章、絵、映像、ゲーム、ウェブサイトなどこれらすべてが無料でコピーされていくことで、売れなくなってしまう。この状況を回避するためには、コピーできないモノを売る必要がある。例として、ブランドなどである。ブランドは無料のものと同質のものでありながら、消費者はお金を払う。このようなに無料でに入るものにお金をかけたがる理由として「生成的な価値」というものがあり、生成的な価値には「無料より良い」と感じることのできる八つの要素がある。それは、即時性・パーソナライズ・解釈・信頼性・アクセス可能性・実体化・支援者・発見可能性といった八つである。

 しかし、固定のものがなくなるわけではない。固定的な優れたものはチップが埋め込まれてデジタルの性質を獲得する。こうした液化した流れがつぎつぎと花が開いて、引き算というより足し算の現象になる。固定から流動の変化は、変化することで選択肢が増えていく。<流れること>を最大にするために、プロの作品であろうが、ただ消費するのでなく、リアクションを起こすことが当たり前の返信のやり方になる。まだ液化してない日常の仕事やインフラはいずれ液化し、流動化する。非物質化と脱成熟化へ向かう巨大な傾向が意味するのは、さらなる流れは不可避になる。

<ディスカッション>
 本書より「人々は無料でも手に入るものになぜお金を払うのか」とあるが、第一段階として、実際に無料でも手に入るのにお金を払うモノは何かを挙げてもらった。その後、なぜそのモノにお金を出して買うのか理由を挙げてもらった。第二段階として、挙げてもらった理由の中から筆者が文中で挙げていた「8つの生成的なもの」のどの項目にあてはまるかをみんなで検討してもらった。そして、自分たちが挙げたモノの中ではどの項目が「無料でも手に入るものになぜお金を払う」ことに大きな影響を与えているのか検討してもらった。第四段階として、もし第二段階で「八つの生成的なもの」にあてはまらない理由が存在した場合、それにはどのような特徴が挙げられるのか新たに考えてもらった。

❶ 無料でも手に入るのにお金を払うモノとお金を払ってしまう理由 ❷「8つの生成的なもの」のどの項目にあてはまるか
・lineのスタンプ ずっと自分のものになるから  ´↓
・オンラインニュース 自分に合った内容 
・アプリの課金 ゲームをより楽しむ ´
・家具の組立委託 専門の人にやってもらった方が安心できるから 
・旅行代理店 自分ではできなく、面倒くさいから ´
・スポーツ観戦  その場の雰囲気が特別なものだから ↓
・DVDレンタル 早く見たいから    ,覆

*「8つの生成的なもの」
‖┿性 ▲僉璽愁淵薀ぅ此´2鮗瓠´た頼性 ゥ▲セス可能性 実体化 Щ抉膽圈´発見可能性

❸ どの項目が「無料でも手に入るものになぜお金を払う」ことに大きな影響を与えているのか
 挙げてもらった理由の中で、一番大きな影響を与えているのは、▲僉璽愁淵薀ぅ困任△襪海箸分かった。やはり、自分中心で、自分にとって使いやすいモノには無料でもお金をだしてしまうという意見が出た。

❹ 「八つの生成的なもの」以外の新たな項目
  私たちが挙げたモノで多くは「質が良い」「利便性がよい」があるためにお金を出している、といった意見も多く挙げられていた。そのため、「無料でも手に入るものになぜお金を払う」理由の「八つの生成的なもの」の8つの項目以外にも新たに「質」「利便性」という項目も追加してもよいのではといった提案も出てきた

・ディスカッションの課題
本書の固定から流動化へ移行しているところから離れた例が出ていたので、しっかり本文に沿うようなモノ(流動化へ変化しつつあるモノ)にしっかり定めていれば、もっと質の良い議論ができたのではないか。

ほそだ(3年)

5月12日『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』 第2章 COGNIFYING

<要約>
 COGNIFYINGとは、日本語に訳すと「認知化する」という意味になり、ものごとをより賢くするということである。今、なんの知能もないモノに少し有用な知能を組み込むというコグニファイを行うことで、AIと呼ばれる人工知能が普及しており、我々の生活に破壊的な変革をもたらしている。
 しかし、数年前までAIの未来の展望が開けないまま研究資金が底をついてしまい、「AIの冬」ろいう言葉まで作られてしまう。ここで60年かかったAIへの扉を解き放ったのが、^族舛癖体鷏彁鮫▲咼奪哀如璽伸アルゴリズムの改良の3つのブレークスルーである。こうしたテクノロジーのトレンドが続く限りAIはますます進化し続け、ネットワーク効果が生まれる。ネットワーク効果とはネットワークの規模が拡大されるにつれて、その価値はそれ以上に速く増大する法則のことである。これは我々の生活に深く関わってくる。
 本章を通して、ケリー(2016)はAI、人間性の再定義を問いかけている。AIの再定義は今までされておらず、ここでは自分が何者であるかを知るためにAIが必要であると定義している。この、AIの到来による最大の恩恵は、それが人間性を定義することを手助けしてくれることである、ともしている。

 人間とロボットの関係としては、
/祐屬できるが、ロボットの方が上手にできる仕事
⊃祐屬砲呂任ないが、ロボットが出来る仕事
2罅垢想像もしなかった仕事
い泙此⊃祐屬砲靴できない仕事
の4つに分担されていた。
これらはマシンとの競争ではなく、マシンと共同して行う競争であるとケリー(2016)はしている。

<ディスカッション>
 「.謄ストp.67より「AIの到来による最大の恩恵は、それが人間性を定義することを手助けしてくれることである」とあったため、人間にしかできない仕事(=人間性)とは何かを話し合い、↓,馬辰傾腓辰燭海箸鬚發箸法⊃祐屬AIが仕事を共同して行っていく中で、人間性を維持しつつ仕事を行っていくためにはどうすればよいか」というディスカッションポイントでディスカッションを行った。

/祐屬靴できない仕事(=人間性)
初めは具体的な職業名から挙げてもらった。 ※カッコ内は理由
・スポーツ選手(ハプニングがないとおもしろくない/人間がやるからこそ意味があるため)
・俳優(人間の感情が関わってくるため)
・美容師(ロボットが行う場合、設定されたままの髪型になってしまう可能性があるため)
・産婦人科医(子供の出産に立ち会ってくれるのは情のある人間の方が良いため)
・管理職(人を管理するのは人がよいため)

上記で挙がった職業を総体的に一般化すると、
・感情が関わる仕事   ・人対人の仕事 
・ロボットがしていたら嫌だと感じる仕事
・感情移入が必要な仕事 ・新しい仕事を創り出す仕事
といったものにまとまった。

⊂綉のディスカッションで挙がった、「美容師」という職業を軸に、人間とAIが共同して仕事を行っていく中で、人間が人間性を維持しつつ仕事を行っていくためにはどうすればよいか。
まず人間(=美容師)がやるべきことを挙げてもらった。 ※カッコ内は理由
・シャンプー(人間がその人に対して臨機応変に対応しなければならないため)
・カット(自分の意思を伝えて、情のある人間に切ってもらう方が良いため)
・客と会話をする/出来上がった髪型を褒める(感情が関わってくるため)

次にロボットがやっても良いことを挙げてもらった。 ※カッコ内は理由
・会計(同じ作業のため)
・カラー(薬を配合するのは人間でなくてもできる)

 以上のことから人間性を維持しつつ仕事を行っていくためには、人間が新しく創り出すという仕事・感情が関わる仕事を人間が行うことで、人間性を維持し仕事を行うことができるという結果になった。
 今回のディスカッションでは、初めのディスカッションポイントにあった「人間とAI」の共同ではなく、「人間とロボット」の共同の話に論点が変わってしまったことが失敗であった。

これからAIができるようになる仕事が増え、今人間が行っている仕事が奪われる未来もそう遠くはない。
ディスカッションではAIと共同するための話はできなかったが、ケリー(2016)が述べるように人間が人間性を維持しながらAIと共同する道を考えなければならない。もしかしたら人間がこの予想される未来をコグニファイすることが初めの一歩なのかもしれない。

いいむら(3年)

4月21日 『<インターネット>の次に来るもの - 未来を決める12の法則』 はじめに/1章BECOMING


<はじめに 要約>
 本書では、今後30年を形作ることになる12の不可避なテクノロジーの力について述べられている。およそ30年前にコンピュータと電話がつながれることで、コンピュータの時代が幕を開けた。最初は社会の中で見向きもされなかったコンピュータだったが、一躍グローバル化した現代社会の中心へと躍り出た。その中で、多くのヒーローが生まれては死んでいった。注目すべきことは、この歴史的な流れが現在も健在で、かつ進化し続けていることだ。
 すべては変化している。“なっていく”プロセスの途中にある。そこで、今後30年のトレンドを形成するであろう12の連続した行動を各章に1つ当てはめ、近い未来に向かう方向を示すことが本書の役目である。

<1章 要約>
 われわれは何かに”なっていく“ことに気づきにくい。もしくは気がつかない。しかし、すべては”なっていく“プロセスの途中である。現在のプロセスがあって未来が生まれる。ならば、われわれは現在の変化に気づかなくてはならない。
 現在のインターネットは、30年前にその時代が幕を開けてからというもの、大きな発展を遂げた。その発展の度合いは、われわれがそこに新たな革新をもたらすことは不可能ではないかと感じさせるほどだ。しかし、インターネットは始まったばかりである。まさにインターネットも“なっていく”プロセスの途中なのだ。30年前では存在を信じなかった世界が現在広がっているように、30年後にも、現在想像もつかないような今とは別でそれを超えるものが生まれているはずである。
 目の前にはまだまだ広大なフロンティアが広がっている。われわれは皆“なっていく”。人間の歴史の中でこれほど始めるのに最高のときはない。まだ遅くないのだ。
 
<ディスカッション>
 今回の輪読が、今年度最初の輪読であった。新2年生も今回より本格的にゼミ活動に参加していく中で、できるだけ多くのゼミ生が議論に参加できることを前提に議論テーマを選出した。1章, p32より「フェイスブックやユーチューブ、インスタグラムやツイッターの中のコンテンツはすべて、これらの運営会社ではなく、その利用者が創造したものだ。」とあった。つまり、利用者である私たちがコンテンツを作り上げていることになる。しかし、私たち(ゼミ生)は、コンテンツを創造するようなアクションを実際問題起こしているかということについて議論を行った。
 発表者側の不確かな方向性のために良い議論はまったくできなかった。しかし、この議論で得られた唯一の気づきが核心をつく気づきになったのではないかと思う。その唯一の気づきとは、利用者であるゼミ生たちにとって、自分のアクションがコンテンツを形成しているという実感をあまり持っていないことだ。しかし、私たちのアクションの1つ1つは、どんなに小さくても、必ずコンテンツを形成していることは間違いない。これらのことから結論付けられることは、全てのものが“なっていく”ように、私たちのアクションも知らず知らずに何かを形成するプロセスになっているということである。気づいていないが、トレンドを生んでいるのではないかということだ。
 また、この結論はもう1つ私たちに気づきを示している。それは本書の示すメッセージに気づくことだ。上記に記した結論のように、私たちは、意外と何かに気づいてアクションを起こしているわけではない。本書で言いたいことは、そういった私たちが「見えない」と思っていることに気づこうということなのだ。「見えない」とはそもそも「見ていない」のだ。そうではなく、もっと変化に気づくことへのアンテナを張ることが、今後30年へとつながるフロンティアを開拓していくことになるのだというメッセージを本書は示している。

ちば(3年) 

 

1月20日『経営戦略の思考法』 17章(最終章)

<要約>
 組織には戦略的ミスにもかかわらず、なかなか中断・撤退の決断ができないという状況や、ミスが明らかになったにもかかわらずさらに追加資源投入がなされていく組織の戦略的暴走は企業経営にとっても学問的にとっても解明すべき謎である。戦略的な暴走が起こる理由としては、未来は常に不確実であり100%失敗するかどうか分からない不確実な状況下に常にいるからである。
 しかしながら、暴走か英断かは5分5分の判断ではなく「深い思考」によって70%、80%の確信までもっていくこともできる。徹底的にメカニズムを解明していく深い思考を展開し、少しでも未来を見ようとする努力を重ねることで、よりよく経営をしていこうと思う意思が組織の暴走を減らすカギとなる。また、コア人材がそのような思考を展開する知的力量とエネルギーとコミットメントを持つことが、戦略的ミスを永続させない組織の基盤を形成するのである。

<ディスカッション・ポイント>
客観的に見ている人々からは「失敗」であると「わかって」いるプロジェクトに、長期的にわたって経営資源が投入され続けるという「組織の暴走」があることを学んだ。また、組織は常に英断か暴走かの判断をせまられており、組織の構成員はそれを適切に判断し意思決定をしなければならない。そして、本章で学んだ英断・暴走の判断を、中野ゼミナールの意思決定で実際に行う。
私達は、現状の中野ゼミナールの問題を解決するために、ゼミナールのタスクやディスカッションの発言回数、後輩の指導などすべてにノルマを導入し管理するという新たな政策を考えた。そして、この新政策は中野ゼミナールという組織において「英断」か「暴走」かという判断をゼミ生で行うのが今回のディスカッションテーマである。
 この政策が「暴走」だと判断するゼミ生の意見としては、
・根本的な問題が解決できていない
・ノルマだけクリアすればいいというモチベーションの低下
・その場しのぎの解決だけで長期的な目線ではゼミやゼミの成長を見据えていない
・主体性が欠如してしまう
・自分の指導担当の後輩しか見なくなってしまう
等があげられ、半数以上のゼミ生がこの政策を「暴走」だと判断した・
 一方で、「英断」だと判断したゼミ生の意見としては、
・個々人のモチベーションの差を縮めることができる
・発言回数に最低回数を設けることで、現状よりかはディスカッションが活性化する
・後輩へのコミットメントの差を埋めることができる
といった意見が出てきた。
 ゼミ生の結論としては、ノルマの導入は「暴走」だと判断された。先生からのフィードバックでは、過去にゼミでノルマを導入した際の発言の質の低下の事例があげられ、ノルマの導入はゼミナールの長期的な成長においては「暴走」だということが判明した。同時に、ノルマの導入で現状よりかは改善される点も多くディスカッション内で挙げられたため、これからの後輩たちがゼミナールを運営していく上での課題も露呈したディスカッションといえるだろう。

さとう(4年)

1月20日『経営戦略の思考法』第16章

 この章の一番の議題は選択と集中についてである。今の日本では、長期雇用や、創発戦略を重視するせいで、だらしない多角化などが増えることによって、結果的に選択と集中がうまくいってない現状である。しかし、実際に企業は多様性という言葉や、同質的な集団は良くないと言って、それをそのまま経営にも用いる結果、問題が生じてしまう。これは実際に集中せよという命題と矛盾している。多様性を重視すると、分散投資につながり、戦略の視点から見たあるべき姿から実態を遠ざけることになる。また逆にナンド型フラッシュメモリーに、集中投資した例で考えると、多様性を減らす組織運営になり、経営資源を有していない企業は、何かに集中しなければ競争相手より優位なポジションにはつけない。世の中の企業が多様性を強調した分散投資をおこなったら、それらの企業は同じ分野に多角化して、同じような技術分野をカバーし、同じ多角化企業になる。経営者、産業政策に携わる人にとって、どのレベルの多様性を優先するのかというバランス判断は深刻である。仮に企業が全て総合企業になってしまったら、経営資源で決まる。つまり、業界トップのリーダーが勝ち続けることになる。よって、二位以下の企業は少ない経営資源を特定の技術分野、事業分野に集中しなければならない。大事なのは、いざという時に適切な選択肢に集中かつ柔軟性を組織が維持することである。経営上の深刻な問題として、多様性を許容する組織運営と、いざというときに集中できる柔軟性はときとして矛盾してしまうことである。それは危機感の認識のズレにつながり、硬直的な組織になってしまう。それを解決するために、組織内のミドルが経営戦略に関するリテラシーを高く保有するのと、ミドルの間で危機感を共有するのとが挙げられていた。

 ディスカッションは、総合電機メーカーにターゲットを絞り、二位企業のSONYが、リーダー企業の日立を越すためにどのように選択と集中を行なっていくべきか、というテーマで行った。最初に反省点から。対象企業として、若干ミスがあった。SONYと日立が事業があまり被っていないことや、情報量の少なさから意見を言う人が偏ってしまった。理想として、東芝に事例を変えたら、より良いディスカッションなったと思う。
 内容としては、モバイルコミュニケーションは、Xperiaをより売っていくことや、ゲーム&ネットワークサービスは、ゲーム事業は日立にないため狙って行きやすいことや、プレステが強いこと、またこれからVR市場が大きいことなどを挙げていた。ホームエンタテイメント&サウンドとしては、イヤホン事業として、より強くなる、ミュージックをよりシェアを広げていくこと、テレビは今4kテレビが来ているために、より布教させることなどが挙げられていた。その中で、SONYはもうすでに選択と集中をかなりやってきた企業ではあるが、これから更にやっていくとしたら、私はVRという未来の市場に投資して、リーダー企業として牽引していくのが一番可能性があると考えた。

えぞえ(3年)

1月6日『経営戦略の思考法』 第13章

13章の章テーマは「他社と差別化し競争を回避することだけが戦略ではない」ということだ。基本的な経営戦略として、他社と差別化し競争を避け、高収益な経営を行う事が目標である。なぜなら、他社との差別化を行えないと、価格や宣伝による顧客争いが勃発してしまい、収益が下がり始める泥沼競争に陥ってしまうからだ。しかし、わざと競争に参入することにより、企業が得をするメリットも存在する。そのため、本章では、競争状況で企業に生まれるメリットを注目する。競争状況で生まれるメリットは主に2つある。1つ目は、市場から顧客を離れさせないことである。例えば、ケーキ市場に独占企業として参入したA社が間違って美味しくないケーキを販売する。すると、顧客はケーキは美味しくないものと感じ、今後ケーキを購買しなくなってしまう。そのため、独占市場の場合、独占企業のミス1つで顧客が全て離れてしまう可能性があるのである。しかし、競争状況では、仮に失敗をしたとしても、他社のケーキという代替案があるため、市場にいる潜在的顧客が離れることを避けることが出来るのである。2つ目は、他社と顧客の対話を聞くことができることである。例えば、他社が価格の安い製品を販売したとする。すると、安い製品に対する顧客の評価を聞くことが出来る。そして、その評価を活かし、自社の製品開発を行える効率的な戦略を打ち立てることが出来る。
 最後に、競争によるメリットは確かにあるが、差別化戦略も変わらず有効な経営戦略である。しかし、差別化と安直に戦略を選ぶのではなく、自社の経営資源や環境などを確認した上で、自社に合う経営戦略を打ち立てることが重要であると述べている。

≪ディスカッション≫
本ディスカッションテーマは、『差別化することも競争することも重要であると述べているが、経営者はどのように判断すべきか』である。この解いを得るために、具体的な事例を用いて、ハンバーガー企業A社は、競争参入すべきか差別化参入すべきかをディスカッションした。結果として、競争参入した場合、自社に顧客を惹きつけることが厳しく、競争参入のメリットも強く感じることはできなかったため、差別化をすべきとなった。差別化の案としては、高齢者や女子などターゲットを集中選択し、それに合わせた店や商品を作っていくことにより、他社との差別化をすることができるという結論に至った。

おくだ(4年)

1月6日 『経営戦略の思考法』 第14章 先手の連鎖シナリオ/第15章 シナジー崩壊のメカニズム

《14章 要約》
本章では、先行者優位という概念を理解する上で「ネットワーク外部性」に着目していた。ネットワーク外部性とは、ユーザーが増えるほどその製品の価値が高まる傾向を意味する。こうしたネットワーク外部性が高い製品の場合、先発企業が一度先手を取った後シェアを獲得し維持していくことが多いとされている。一方、ネットワーク外部性が低い場合においては、一度先手を取っただけではその地位を維持することは難しいため、優位性を持続させるための「先手の連鎖」を模索する必要があると述べられていた。
しかし、ネットワーク外部性が高い製品においても、新カテゴリーの創出や新規参入企業の台頭によってリーダーの地位が揺らぐことも少なくないため、こうした動向には注意を払う必要がある。


《15章 要約》
多くの企業がシナジーを重要視している中で、このシナジーを生み出すためにはコストや労力を費やす必要がある。また、企業が徐々に成長するにつれ、こうしたシナジーは次第に消失してしまう事も少なくない。筆者はこのような点に対し、本章において警鐘を鳴らしていた。
シナジーを実現するためには、.灰⊃雄爐離優奪肇錙璽の維持、∩反イ重くなることによってコア人材の相互作用が阻害されない環境、の二点が条件だとしている。しかし、この二つの条件は企業が成長していく事で、人材や成熟事業の増加に伴い自然に消失する可能性がある。企業が成長してもなおシナジーを実現するためには、意図的に工夫をし、リアルな小人を描いてメカニズムを解明する事が必要であると筆者は述べていた。

《ディスカッション》
14章の内容をふまえ、先手必勝とされるネットワーク外部性の高いケースにおいて、後発企業はどのような戦略をとるべきかを考えた。事例として、日本の通信コミュニケーションツール市場における、LINEとカカオトークをケースとして議論を行なった。(尚、今回はあくまでコミュニケーションツールとしての軸はそのままで、撤退などの選択肢はないものとした。)
議論を行なった中で、戦略案として以下のようないくつか案が上がった。
・キャリアと提携し初期搭載アプリ化する
・韓国で提供されている「Yellow ID」を日本にも導入する
・ボイスチェンジ機能を活かし電話に特化させる
・ビジネス向けにリニューアルする
こうした議論を通して、戦略案として選ばれたのは『複数アカウント×多目的コミュニケーションツール』とする案である。これは、現在のTwitterやFacebookのようなSNSの機能に加えて、複数のアカウントを作り連携させることによって、目的別に多様なコミュニケーションをとる事ができるツールにするというものである。14章のキーワードである「ネットワーク外部性」に着目し、且つ新カテゴリーの創出として既存のLINEのサービスに対抗する案として有効なのではないか、という結論に至った。

おおたに (4年)

12月16日『経営戦略の思考法』 第11章 顧客の声に耳を傾けてはいけないとき

【要約】
 本章では、マーケティング戦略や競争戦略で用いられる「顧客の声」に関して議論がなされている。一般的に顧客の声は重要であると言われているが、実際には注意すべき点が存在する。いつ、だれの声を、どのように聞くのか、声を聞く組織をどう組むのか、そもそも顧客の声に耳を傾けるのか、といったことを考えなければ、経営に失敗したり、不利益を被ったりすることがある。したがって、こうした点を踏まえて顧客の声に対する理解を深めることが重要であると、筆者は主張している。

【ディスカッションポイント】
 今回は本章で説明されていた、「営業と技術の関係」を大学経営に当てはめ、大学が顧客の満足度を上げるには、ということについて議論を行った。(※営業と技術の関係…営業部隊が顧客の声(=クレーム)を技術開発スタッフに伝える、という関係。クレームの数→開発技術者の忙しさ→新製品の魅力度→顧客の満足度、という順番のサイクルで表現される。)

 議論の流れとしては、.璽濱犬紡膤悗虜潦慇犬箸靴討寮爾魑鵑欧討發蕕ぁ↓∈E戮和膤悗侶弍朕悗箸靴討修寮爾涼罎ら一つ選んでもらうこととした。なお、前提条件として、自費で学費を負担していること、大学に魅力が無くなれば退学してもよいことを提示している(これは大学の顧客を親ではなく学生として考えることと、大学に対するスイッチング・コストを出来るだけ考慮に入れないためである)。

 まず,涼奮では、大学の設備や、授業や留学、就職活動に対する大学のサービスについて、多数の意見を収集することが出来た。そして△任蓮↓,琉娶を一つずつ検討していった結果、声を選ばないという決断に至った。というのも、全員が全ての声に対し、学費を払いたくなくなる程の改善の必要性を持っていないと判断したためである。

 この結果から考察するに、大学生は大学のサービスに対し、過度な期待を寄せてはいないのではないだろうか。議論をする中でも、「他の大学に行っても同じだから」、「これは学生が許容するべき範囲だ」といった声が多く挙がっており、大学に対する強い反発はこれといって無かった。大事なのは与えられる大学のサービスではなく、自分がいかにその中で行動できるかである。そう感じさせる良いディスカッションが出来たのではないだろうか。

すずき(4年)

第12章 差別化競争の組織的基礎(P233〜243)

【本書の要約】
本書は、競争戦略のひとつである差別化戦略には、組織の洞察が重要であることが大枠のテーマである。ただ単純に、企業の戦略の方針として「差別化」するだけでは成功しない。そのためにも、戦略を策定・実行していく組織内部の動向が重要である。
この「差別化」と言ったものは、リーダー企業(業界トップのシェアをもつ企業)とチャレンジャー企業(リーダーの地位を奪おうとする2番手、3番手の企業)の競争の中では定番なものとなっている。その定石として、「チャレンジャーは差別化しリーダーを攻撃、リーダーは同質化で防衛」が存在する。しかし、リーダー企業は豊富な経営資源を有していたり、ブランドを構築していたりと様々な面で有利であることから、チャレンジャー企業にとって技術面で非常に不利となってしまう。
では、チャレンジャー企業はリーダー企業に勝てることはできないのではないだろうか。筆者は、その方法として、リーダーの組織が堕落・腐敗・鈍化・劣化などの問題が起きていれば可能であると述べている。その要因として挙げられるのが、激しい議論を避ける紳士の増加、身内への配慮、外部脅威の認識不足などがある。本書では、文房具メーカーであるコクヨ(前リーダー企業)とアスクル(前チャレンジャー企業)を事例に挙げている。この事例において、リーダー企業であったコクヨは、既存の優良卸や優良小売店を組織化していたため、社内や身内に細かく配慮してしまった結果、コクヨへの意識が薄れてしまい同質化が遅れてしまったのである。
 このような事例からわかるように、チャレンジャー企業がリーダー企業に勝つためには単に差別化すのではなく、リーダー企業の同質化を遅れが必要である。つまり、チャレンジャー企業はその同質化の遅れのタイミングを見計らい差別化を行う必要がある。そのためには、「外向きの競争志向の組織」を構築する必要がある。

【ディスカッション・ポイント】
「リーダー以上に内向きの含意形成を重んずるような組織運営を行っているのでは、リーダーの『同質化』の遅れを創り出すような戦略的一手を打つことは難しい」とあることから外向きの組織運営のリーダー企業であればチャレンジャー企業に負けにくいと考える。
しかし、2013年までの回転寿司業において外向きの組織運営であるリーダー企業がチャレンジャー企業に負けてしまったことから
,覆次外向きの組織運営であったリーダー企業がチャレンジャー企業に負けてしまったのか。(要因・原因分析(資料からの考察でよい))
▲蝓璽澄軸覿箸呂匹里茲Δ弊鑪を立てればよかったのか。(解決策)
といった手順で進めた(別紙で回転寿司業界のデータを見ながら)。

まず、初めに,諒では、
かっぱ寿司:提供にいての無駄な投資(新幹線レーン)、商品が子供向け、サイドメニューなどの企画力不足、1店舗1店舗のサービス低下(1店舗あたりの売り上げ低下、店舗数の増加)、ターゲティングミス、寿司を食べに行っているのに変わり種が多い、安さを求めすぎた。

スシロー:統合管理システムによるビッグデータの活用、味への追求、大型のショッピングモールなどに出店、広告において店ではなく商品を紹介、店内調理

くら寿司:サイドメニューの充実、びっくらぽんなどファミリー層に向けた戦略
といった要因・原因が挙げられた。
第2に△諒では、
・模倣されないようにコストリーダーシップを追求しつつも高級商品の取り入れる
・コストリーダーシップ戦略を極める(1皿70円等)
・ターゲットを絞る(学生などに)
・味・品質に配慮する
・子供向けのコラボ
・上場の廃止
などが挙がり、これらは4Pでまとめられることができ、その4Pでどの部分を同質化させるべきかといった議論になっていった。
今回の議論から、当時のかっぱ寿司はProduct(品質の向上・サイドメニューの強化)を同質化していき、Promotion(SNSの活用や、CMの時間帯変更など)で差別化していくことが行うべき戦略であるという結論になった。

もとはし(4年)

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