「バカな」と「なるほど」 経営成功の決め手!

【要約】
中堅企業が海外進出する際には、言葉のハンデや文化の違い、進出する国の業界、金融事情に対する知識が少ないという障害物が存在する。これらハンデを乗り越えるためには、相当な人・金・時間がかかり、失敗すれば高い授業料を払わなければならないという点において海外進出は非常に難しい。
海外進出の際にこれらのハンデを乗り越えるためには、製品と技術で乗り越える方法がある。具体的には、製品そのものの強さ、製品開発の能力、生産管理、品質管理といった能力で様々なハンデを克服している。海外進出で成功した企業はこれらを国内でしっかりと確立している。だからこそ、進出当初に出くわす障害にも対処することができたのである。
次に、他人依存ではなく、自力で行うということを強調して述べられている。なぜならば、自分でやることが一番勉強になるし、自分たちの経営理念を貫くためには自分が主体的に行う必要があるからである。たとえ自力ではなくパートナーと組んで行う場合にも、パートナーが信頼に足る存在なのかをきちんと見極める必要があり、パートナーは能力ではなくて、人柄で選ぶべきだと述べられている。
海外事業に進出し成功するためのキーファクターとして、企業のトップが海外進出に対して強い関心を持ち、トップが主導になる必要がある。トップが主導になるということは、全社的に取り組むべき事業であり、その企業にとっては大きなプロジェクトとして、認識される。事業部長にこの海外進出を任せることは企業全体というよりは一部で行なっているこじんまりとした事業になりかねない。だから、トップが主導になる必要がある。
また、海外進出をする際に、気をつけなければならないことと、避けるべきことについて、計画した予算や人、時間よりも3倍の人・金・時間を用意するべきであると述べられている。予期せぬ事態に遭遇した場合でも余裕を持つことによって、冷静に対処することが可能になる。避けるべきこととして、海外をあてにしていくことと真似されやすい製品で海外進出をすることが挙げられている。国内でうまくいっていない企業が海外で成功する可能性は極めて低いからである。また、模倣が可能な製品については、価格競争に陥るので質を重視する日本では勝てない。
【ディスカッション】
企業が海外進出する際に、パートナーと合弁会社を設立する際、パートナーとなる相手は能力よりも人柄で選ぶべきだと本書では述べられていた。しかし、どのような場合に人柄で選べば良いのか、また、能力で選ぶことにも利点はあるのではないかと疑問を持ちディスカッションを行なった。
「現在、海外事業進出を行い、販売網を獲得し長期的に利益を出したい、と考えている企業は、能力重視の企業(A社)と人柄重視の企業(B社)、どちらの企業と合弁することで、目的を達成することができるのか」
出てきた意見としては、能力重視の企業は、自社とA社の技術を組み合わせることで、さらなる相乗効果を期待できる、技術的にも優位ななA社と合弁した方が勝率はぐっと上がる、互いに対等な関係でやっている以上、相手の技術を回収し、販売販路も独自なものを毛一斉することできれば問題はない。といった意見が多かった。また、リスクを考えなくても良い点において、A社と組む方が良いという意見が出てきた。一方で、人柄重視の企業では、長期的に利益を出す場合は、やはりリスクに対してどれだけ備えることができるかという点で、B社を選ぶ人が多かった。初めから能力重視で合弁するのではなく、強いパートナーシップを結ぶことで、シェアの拡大を目指すこともできるとしてB社を選ぶ意見が多く出た。

まとめとしては、本書でも述べられていた通り、コミュニケーションを取れる人柄重視でパートナーを選ぶ方が良いという結論に至った。しかし、現実の問題として、仲良しこよしでパートナーを結ぶ企業はまずなく、お互いの利害をきちんと示したあとに、互いに利益になるように合弁しするのが実情であるようだ。そのために、技術を吸収され、切られてしまうなんてことは往々にしてあり、そうならないためにも日頃からのコミュニケーションは必要不可欠であるという結論に至った。

ただ(3年)


「バカな」と「なるほど」 経営成功の決め手!

【要約】
 企業の長期における成長には多角化が不可欠である。多角化とは経営資源を熟成、衰退していく分野から成長する分野にシフトさせることである。
 
 本章ではイビデンを事例に、多角化の成功要因を探っている。当時イビデンは将来性のない事業しか持っておらず、絶望的な状況だった。そこで、イビデンはヾ存の蓄積技術の利用可能な分野⊂陛杜老燭了業分野9睇娉嘆礎佑巴亮噂弧鷁修諒向に合致する加工産業
の3つの方針の元、プリント配線板事業に進出した。その中でイビデンはいくつかユニークな戦略を取った。まず、衰退していた既存事業から経営資源を集中投入し、大企業の強みを生かして大規模な設備投資や、技術陣の厚みやノウハウを当時中小企業の分野とみられていたプリント配線板に行った。また、特殊化と差別化を追求し、汎用品を作るのではなく、各社のスペックに合わせた注文品作りを追求した。さらに、危機的状況にイビデンがあったため、社内の合意づくりが容易に行えたが、通常、社内の合意づくりは難しく、特に既存事業を縮小させながら、新規事業を拡大させていくことは容易ではない。そのため、トップがリーダーシップを発揮して合意づくりを行う必要がある。これらのイビデンのケースから多角化の成功要因は技術シナジーの追求、ユニークかつロジカルな戦略、トップのリーダーシップであると本社では述べられている
 
 また、成熟産業においても非常識な戦略は有効である。実際、アルメタックスや川崎電気、平安堂などの企業は他社から軽蔑されるバカな戦略を採用し、脱成熟化に成功している。バカな戦略は、他社が自社の成功を見てからじゃないと模倣してこないので創業者利益を生み出すことができる点で脱成熟化においても有効なのである。

【ディスカッション】
 本書では、PPMで言われている「金のなる木」から「花形」や「問題児」へ経営資源を回すのがセオリーだが、実際それを実行するのは相当難しいことであると述べられており、多角化の際はその金のなる木の事業に捨て石の役割のいかに果たしてもらうのかが重要であると述べられていた。また、多角化には経営者がリーダーシップを発揮して、自らが主導で行うべきであると述べられている。これらのことから今回は、「『金のなる木』に捨て石の役割を果たしてもらう際、経営者はその事業の人たちを説得し、納得させるほうがいいのか、独断でやるほうがいいのか」ということについてディスカッションを行った。まず、ディスカッションで対象としたのはプラモデル業界でシェア1位、従業員500人で売上高500億円のタカラトミザワ株式会社である。この会社は他にもミニカー事業とカードゲーム事業をやっている。さらに最近、ドローン事業を始めた。PPMの位置づけとしては、金のなる木→プラモデル、負け犬→カードゲーム、問題児→ミニカー、ドローンであり、この会社はとしてはプラモデル事業からドローン事業に経営資源を移行して、ドローン事業を花形にしたいと考えている。議論としては、まず「説得し、納得させる」方の意見が多く出た。意見としては、今までの社員の努力を大切にしないと、不満がたまる、反発をできるだけ抑えて優秀な人材を自社にとどめておくことができるなどの意見や、まだプラモデル事業が顕在であるため新規事業拡大を焦る必要はなく、時間をかけて説得するべきだという意見も出た。しかし、ドローン市場は競争が激しいという点から、独断でやらないと事業拡大のスピードが遅くなってしまうため、市場でのチャンスを失う恐れがあるという意見も出た。また独断派の他の意見としては、プラモデルが今後衰退していくということを社員にわからせるのは、今のこの状況ではかなりのコストがかかる、事業部全員を説得するのは不可能、独断でやればもし失敗しても社員全員にその新規事業のノウハウなどがしみわたってないのでリスクを回収しやすい問う意見も出た。このような意見が出たうえで説得派からはさらに、事業部全員を説得できれば、その全員の力をドローンに一気に注ぎ込めるので、説得のために時間をかけてドローン市場で後れを取っても、後発で技術力などを駆使してシェアを奪えるのではないのかという意見が出てきた。つまり、独断でやるメリットのうちのスピードという部分において、たとえ後れを取っても後で全員が束になれば巻き返せるのではないかということである。それに対して独断派からは、一度シェアを取られたら、先行者優位を取られるので奪い返すのは相当コストもかかるので難しい、やはり先に手を打って市場での先行者優位を獲得すべきだという反論が出た。さらに独断で既存事業から新規事業へ経営資源を移行させ、先行者優位を獲得したあとに既存事業の人たちに「新規事業が成功したのはあなたたちのおかげ」と説明し、アフターケアをしっかり行えば不満も少なくなるのではないかという意見が出た。

 この議論をまとめると、確かに説得せずに独断で経営資源の移行を行うと既存事業部に不満がたまりやすくなる。しかし、その説得に時間をかけていてはそのうちに他社に新規事業分野での先行者優位を獲得されてしまい、拡大を思うように行えなくなる可能性が高い。そのため、まずは他社に後れを取らないためにも独断で経営資源を移行させ、新規事業を拡大し、その後、既存事業部の人たちにアフターケアを行って不満を解消させるのが良いのではないかという結論に至った。

とみざわ(3年)

「バカな」と「なるほど」 経営成功の決め手!.pp.112-144

【要約】
9.社内事情より社外事情を優先
 日本の人事の典型的なパターンは、集団主義的な年功序列という形態である。これに対して野村證券は若手登用の人事、キープヤングの人事を行っている。その理由は三つある。それは情報化、国際化、ハイテク化である。これらに対しては、若い人の方が御年を召した方より優れている。しかし、社内の軋轢などの社内事情により、キープヤングを実施できない企業もある。つまり、野村証券のキープヤング人事は社外事情優先の人事といえる。

10. 女が分からないで経営できるか
 消費財、消費サービスの購入において女性の発言力が高くなっている。そのため、これらを作るのも男性ばかりでなく女性を活用する方がいい。その理由として三つあげられる、一つ目は、家内に優秀、意欲的な人材が埋もれているからである。二つ目は、女性向けの仕事が増えているからである。昨今は量より質、質より感性が求められており、これらは男性より女性の方が敏感なのである。三つ目は、男性社員のやる気が上がるからである。

11. 人づくりは人選びから
 経営の成功のためには、優秀な人材が不可欠である。つまり、経営は人なのである。重要な人材を企業にとって望ましい人材に変えるにはどうしたらいいか。答えは人材を外部から調達することである。すでに社内にいる人材を変えることは困難であるからだ。人材を獲得するときに注意するべきことは、企業は学生によって選別されているという事実に気づくことである。そのために、企業イメージは重要になる。時には企業イメージの革新が必要になることもあるだろう。

12. 計画のグレシャムの法則
イノベーションの行えない企業の原因として、計画のグレシャムの法則がある。これは日常業務がイノベーションのための計画業務を駆逐するということである。その理由として、イノベーションのための計画業務は期限、評価基準、業務内容の不透明性により後回しにされるからだ。その解決策として期限、評価、内容を明確にすることがあげられる。その中でも期限の順守が重要だ。その理由は、人はタイムプレッシャーがかかると良質なアイデアを出せるからだ。また、「継続は悪、変化は善」という考え方をベースに、とにかく変えてみることが重要になる。

【ディスカッション】
本書では望ましい社員を作りたいならば作り変えるより外部から調達した方が大切と述べられている。しかし、本当に外部からの調達で望ましい人材を獲得することができるのだろうか。このような問題意識に基づき以下のディスカッションを行った。

あなたは昨今のグローバル化の波に乗りたい中野エレクトロニクスの社長です。そこで社内人材を刷新したい。択として主に以下がある。
 嵋召泙靴た雄燹廚鮗茲襪海箸冒肝呂鮹蹐亜また来てくれた人からしか選べない(5〜7人取る)
△垢任砲い訖雄(1〜3年の新人13人)を教育して、「望ましい人材」に全力で作り替える。
このどちらかで進めていきたい。というのも、わが社は深刻な財政難に有る。そのため、どちらかにしかリソースを割くことができないと予測される。さてあなたならどうする。

【望ましい人材】
 ̄儻譴できる(TOEIC700点〜)
▲┘鵐献縫▲好好ル
C蘋真
ざ調性
*「取る」の場合これらの要素を必ず持つ。また、「変える」の場合必ずこれらの要素を持つ人材に変わるものとする。

【中野エレクトロニクス】
 中野エレクトロニクスはテレビ事業を営む中小企業である。販路は国内のみである。国内のシェアは5位である。去年より順位が落ちた。従業員は70人である。

ディスカッションの流れとしては、ゼミ生が仮想の企業である中野エレクトロニクスの社長として、「望ましい人材」を取ることに全力を注ぐのか、すでにいる人材(1〜3年の新人13人)を教育して、「望ましい人材」に全力で作り替える。以上二点についてどちらが望ましいかについて議論を行った。出てきた意見としては、社外からの人材調達である。その理由として、育成する場合社内で働ける人材が不足するため。また、社内に新しい風が吹くため。これは長い目で見ても社内を変えられるという意見が出た。これに対して、社内の人材を育成する意見として、新人が入ってきたとしても社内が変わることはないという意見が出た。また、新人に期待しすぎるとその後の失望の度合いが高まるという意見も出た。さらに、すでにいる人材を教育しないという選択をとれば、すでにいる人材の可能性を軽視しているため、モチベーションが下がってしまうのではという意見が出た。

まとめると、すでにいる人材の育成という選択肢は総じて社内事情を優先した意見が多かった。これらの意見は社外からの調達より多かった。そのため今回の議論においては、社内の従業員のモチベーションや社外人材のポテンシャルを考慮して社内の人材を全力で育成するべきという結論に至った。

にしむら(3年)

ホールフーズが日本の消費者に受け入れられるために

 山崎・長江(2018)によると、米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは、2017年夏に買収したホールフーズとの相乗効果により、着々とリアル店舗へ進出している。これにより、既存の食品加工メーカーは計り知れない打撃を受けると予測される。なぜなら、ホールフーズでは、多様なプライベートブランド(以下PB)を展開しているからだ。実際、ニューヨーク市内のホールフーズではナショナルブランド(以下NB)は隅に追いやられ、PBが売り場の大半を占めている。さらに、それらPBはオーガニックなものが多く、健康志向を売り物にしている。
一方、日本のスーパーを見るとまだまだNBの売り場が大半である。しかし、オーガニックを売りにしているNBは、イオンなどの日常的に使うようなスーパーで取り扱われているものの数が少ない。では、健康志向を意識したホールフーズのPBが日本に進出してきた場合、日本の消費者に受け入れられるのだろうか。

 私は、ホールフーズのPBは日本の消費者に受け入れられる、と考える。理由は2点ある。1点目は、日本人のオーガニック志向が高まっているからだ。国際環境NGOグリーンピース(2018)によると、「国産オーガニックの野菜やお米を全店舗に置いてください」という署名活動に対し、9,254筆の署名を集めたという。今回は野菜やお米に限られた署名活動であったが、私は日本人が「オーガニック食品を生活に取り入れたい」と思いはじめている証拠であると考える。そのため、オーガニック食品を生活に取り入れたいと考えている人は、ホールフーズへ足を運んだ際にNBとPBを比較し、より添加物が少なく健康的なホールフーズのPBを購入するだろう。

 2点目は、価格が安いからだ。店頭に並んでいる日本のオーガニック商品を見ると、他の商品に比べて高価格な印象を受ける。しかし、ホールフーズのPBはオーガニックに特化しているのにも関わらず、日本のNBに比べて安価に購入することができる。例えばいちごジャムなら、「アヲハタ 55 イチゴ」は¥438(400g)、ホールフーズのPBは$3.99(482g)。100g当たりで考えると109円/gと93円/gとなるため、ホールフーズの方が安い。また、ポテトチップスなら、「カルビー ポテトチップス うすしお味」は¥218(135g)、ホールフーズのPBは$2.99(283g)。100g当たりで考えると161円/g と119円/gとなり、こちらもホールフーズの方が安いのだ(イトーヨーカドーネット通販 2018/10/31閲覧)(1ドル=112.85円 2018/10/31)。

 しかし、これまでカルフールやウォルマートといった外資系スーパーが日本に進出しては、母国イメージの壁や既存のスーパーとの差別化不足で取引先が少なかったことなどを理由に撤退を余儀なくされてきた(田中2017)。では、仮にホールフーズが日本に進出する場合、どのように既存のスーパーと差別化するのが良いのだろうか。ホールフーズの特徴は、取扱商品が多いこと、自然派食品を取り扱っていること、アマゾンの傘下に入ったことなどである。そこで、私は3つ提案したい。1つ目は、取扱商品の多さを活かして中型店を出店することである。なぜなら、中型店はストレスなく買い物できるからだ。例えば、小型店は売り場のスペースが限られているため取扱商品を絞る必要がある。そのため、せっかく来たのに目当ての商品がなかったというストレスが発生しうる。また、大型店は広い売場を歩き回り、数ある商品の中から目当ての商品を探さなければならないため、あまり利用しない人にとってはすぐに見つからないというストレスになりうる。そのため、中型店であれば先ほどのストレスを感じることが少なくなり、小型店の多い既存のオーガニックスーパーや大型店の多い外資系スーパーと差別化できるだろう。また、アマゾンはホールフーズを買収したことで、既存の配送拠点とは別に実店舗をネット通販の配送拠点に使うことができるようになった。このとき、大型店を出店すると立地の制約から出店場所が限られる可能性があり、小型店だと倉庫に使うスペースが十分に取れない可能性がある。そのため、配送拠点を兼ねたスーパーを出店する際には中型店が向いていると考えられる。

 2つ目は、オーガニックに特化したPBを扱っていることから、惣菜も無添加調理したものを販売するのがよいと考える。近年、単身世帯の増加や女性の社会進出の影響で中食の市場規模が大きくなっている。日本惣菜協会(2018)によると、中食の市場規模は10兆550億円で16年より2.2%増加したという。日本人が以前より頻繁に惣菜を食べるようになっていることから、添加物をなるべく使っていない惣菜の需要が高まるのではないだろうか。なぜなら、添加物の入ったコンビニ弁当や外食で食べるものはだんだん飽きがくるが、家庭で出てくる添加物の少ない食事は飽きがこないからだ。そのため、あまり自炊をしない人にとって、シンプルな材料で作られる惣菜は母親が作る料理のような存在となり、毎日でも食べたいと思うのではないだろうか。しかし、既存のスーパーを見ると惣菜を販売しているものの無添加調理されたものは少なく、多くは賞味期限を延ばすための添加物や化学味調味料などが使われている。そのため、ホールフーズは添加物の少ない家庭で作るような惣菜を販売するという点で既存のスーパーと差別化できるだろう。
 
 3つ目は、アマゾンプライム会員との相乗効果を狙うことである。例えば、配送サービスだ。平山(2018)によると、アメリカでは既にプライムナウのシステムと人員体制で配送を行なっているという。そこで日本では当日配送サービスを実現する。これにより、重いものを持って帰る手間が省け、悪天候時やお年寄りの方、子ども連れの買い物が楽になるだろう。送料については、プライム会員には送料無料でサービスを行うと良いと考える。こうすることで、既にプライム会員である人の集客が見込めることや、送料を無料にしたい人が新たにプライム会員になるため、結果としてホールフーズとアマゾンにWin-Winの関係が生まれるだろう。また、アメリカのホールフーズではプライム会員への割引を行なっている。このサービスを日本でも導入することで、さらなる顧客獲得に繋がると考える。
 
 これまで、日本に進出した外資系スーパーの多くは、既存のスーパーとの差別化不足などで撤退を余儀なくされてきた。このことから、ホールフーズは日本に進出する際、既存のスーパーと何らかの差別化をする必要がある。そこで、取扱商品の多さを活かした中型店の出店、無添加調理された惣菜の取り扱い、アマゾンプライム会員との相乗効果を狙うといった取り組みを行うことで、小型店の多い既存のオーガニックスーパーや大型店の多い外資系スーパーと差別化することができると考えた。このような取り組みにより、ホールフーズは日本でも受け入れられるのではないだろうか。

【参考文献】
アマゾンジャパン「ヘルプ、配送料について」2019年3月26日閲覧,
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?ie=UTF8&nodeId=642982
平山幸江(2018)「買収発表から1年、今、どうなっている?アマゾン傘下のホールフーズ・マーケット、その後」『商業界online』 2019年4月18日閲覧, http://shogyokai.jp/articles/-/826
一般社団法人日本惣菜協会(2018)「2018年版 惣菜白書」http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/wp-content/uploads/hpb-media/hakusho2018_digest1.pdf
国際環境NGOグリーンピース (2018)「加速するオーガニック市場!イオンとユニーに署名を提出しました」2018年11月12日閲覧,
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/61381/
田中道昭(2017)「日本でコストコが成功し、カルフールが失敗した理由」『ニューズウィーク日本版』2018年12月05日閲覧, https://www.newsweekjapan.jp/m_tanaka/2017/02/post-1_1.php
山崎良兵、長江優子(2018)「アマゾン攻勢、食品NBに打撃」『日経ビジネス』1960,12-13.

たけおか(3年)

「バカな」と「なるほど」 経営成功の決め手!P.77-111

【要約】
5.マイナス情報に”情け”をかけよう
一般に、社長など経営者には、現場第一線の情報、とくに具合の悪い情報はなかなか伝わらず、裸の王様になってしまう。このように情報の受け手に不愉快な気持ちを与えるような内容の情報のことを本書ではマイナス情報と呼んでいる。マイナス情報を得ることは経営活動の現状の問題点や弱点を改めたり、解決することができる。この点において、マイナス情報はイノベーションの源泉ということができるにも関わらず、マイナス情報が経営者のもとに届かないのはなぜか。それは、情報の発信の場や送信途中、受信のところで身を隠す傾向があるからだ。したがって、マイナス情報が欲しければ、マイナス情報に情けをかけてやる必要があるのだ。

6.組織慣性との戦い
 企業の多くは企業変身のための戦略的な事業革新の計画を立てても、その計画の着手には10年もの時間がかかる。最大の理由は組織慣性である。組織慣性とは、組織が環境と同じ速さで変化できない力のことを指し、これが企業変身にブレーキをかけている。組織慣性を生む要因には、忠誠心ないし一体化、パワーバランス、サンクコスト、計画のグレシャムの法則、リスク回避がある。そこで、企業は企業変身計画を立て、着手するために危機感を探し出し自覚させる必要があるのだ。本書では危機感を相対的危機感と絶対的危機感の2つに分けている。絶対的危機では変化への抵抗は消え去り組織慣性はなくなるが、ここで行動するのは遅い。相対的危機をバネにして組織慣性に打ち勝つことが望ましいのだ。

7.人事スペシャリスト不用論
 一般に、人事は一生人事の仕事をするものである。しかし、野村證券の人事部員は原則2年で交代する。野村證券の考えているのは「人事は現場の事情に精通している人間によって評価させるほうがよい」、「人事の偏った評価を避けるため」、「人事部のパワーを与えないようにし、人事部から現場に戻れるようにするため」ということである。一見「バカ」に見えるこの仕組みにも「なるほど」と思う合理性があるのだ。

8.カラ元気のリーダーシップ
 新事業が軌道に乗るまでには長い期間の経過が必要で、その間には予期せぬ様々な問題が発生し、予想外の赤字が出ることもある。この状況を耐え抜き、成功に導く上で必要なことはトップの強力的なリーダーシップである。苦境に直面した際に従業員が見るのはトップの顔である。そのため、トップは内心でしまったと思っていても、その不安を顔に出してはいけない。たとえカラ元気に支えられた自信であっても自信満々の態度で接することが大切なのだ。

【ディスカッション】
 今回のディスカッションポイントは、「組織慣性に打ち勝つためには相対的危機感を与える必要がある。では、相対的危機感を与えても打ち勝てない場合、どうすればよいか」である。対象としたのは、固定電話の製造・販売を行なっている従業員数40人のA社である。A社は風通しのよい企業のため、従業員の考えが社長に届きやすいことが特徴だ。次に、A社の置かれている状況を説明する。携帯電話の普及により、固定電話の家庭利用は減少しており、今後も低成長が予測されている。そこで、A社の社長は固定電話事業をやめて新事業に進出することを考えている(A社のリソースは限られているため多角化はできない)。A社が「10年遅かった」にならないために、社長はなるべく早く従業員たちを納得させる必要がある。一方、従業員は新事業の合理性を理解しているものの、まだ固定電話の需要があるので大丈夫だと考えている。
 議論で出てきた意見は、従業員の情に訴える方法と根拠を示し合理性をより高める方法の2つに分けることができた。情に訴える方法としては、全員で話し合いの場を設ける、なぜ反対しているのか意見を聞く、という意見が出た。一方、根拠を示し合理性をより高める方法としては、新事業に変えたことで得ることのできるメリットをデータ化する、メリットだけでなくデメリットも示しそれをどのように乗り越えるかまで説明する、既存事業のノウハウを活かせることを示す、新事業チームをつくりデータ集めや準備をする、という意見が出た。この意見のうち、「データを示すという方法は一見説得力が高いように見えるが、データは所詮予想であり、確実なものではないのではないか」という意見が出た。それに対する解決策として、進んだ業界において需要が減り衰退していった企業のデータや海外の事例など、同じような状況に置かれているところのデータを示すとよいのではないかという意見が出た。確かに、それならA社と全く同じ条件ではないものの、自分たちも同じようになるのではないかと親近感を持ってそのデータと接することができるかもしれない。また、予測データではなく事実のため、説得力があるかもしれない。また、本書では一体感に基づく変化への抵抗を取り除く方法として資金の投入が要求される場合があると述べられていたことから、クラウドファンディングを行うのはどうかという意見も出た。
 次に、これらの方法を実行する場合、どのような順番でアプローチすれば従業員が納得するのか議論した。従業員が納得できない理由として変化への抵抗が考えられることから、まずは話し合いの場を設けて既存事業の現状と新事業の詳細について説明すること。続いて、新事業チームをつくりデータ集めなど合理性を高める準備をし、それをもとに2回目の話し合いを行うこと。そして、必要であればこれらを繰り返すことにより、従業員が納得するのではないかという結論に至った。

たけおか(3年)

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