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世界標準の経営理論 (第9,10章 p167〜198)

【要約】
 9章では8章に引き続きゲーム理論について解説している。8章のゲーム理論は、プレイヤーの意思決定を行うタイミングが同じである「同時ゲーム」におけるゲームについての説明であった。9章は意思決定のタイミングに先手と後手の関係が生まれる「逐次ゲーム」のゲーム理論について主に解説されている。この先手と後手のは関係が生まれることによって、ゲームの結果同時ゲームと異なるナッシュ均衡が採択される可能性が生まれる。この逐次ゲームで先手がとるべき戦略は補完的、もしくは代替的かで変わってくるがそれは市場さの競争の特性から読み取る必要がある。また、先手プレイヤーは信頼性のある戦略提示である必要がある。
 
 最終的にこのゲーム理論を通して人や組織は他者を信頼するとき、それは経済学的考え方から合理的に信頼しているか、はたまた、本来の性善的な心のメカニズムが人には存在するから信じているのかという、人の心理について考える視点を与えてくれる。
 
 次に10章である。10章はリアルオプション理論についての解説である。リアルオプションは本来金融工学の元から生まれた考え方であるが、それを経営学的観点から捉えて本書では説明している。経営学のリアルオプションには不確実性の高い環境をマイナスとして捉えるのではなく、チャンスとして考えていく。
 
 しかし、不確実性に関しても様々な種類があり、リアルオプション的な考え方を経営学に活用するには「不確実性を見抜く力」を養っていく必要がある。しかしその力を養うには経済学では限界があり、認知心理学の領域について学ぶ必要がある。

【ディスカッション】
 本書の10章の最後で、事業環境の不確実性を見抜く力が必要であり、それは認知心理学の領域を触れる必要があると述べられている。しかし、私たちが認知心理学を学んで見抜く力がついたとしても、経済学ディシプリンの経営理論を活用する力を持っていなければ逆質問で意味がないのではないか。つまり、認知以前にこれまで学んできた理論を事業環境について考える時に応用していく必要があると考えた。
 
 そこで私たちはディスカッション内容として、「実際に経済学ディシプリンの経営理論を、私たちはどのように普段の活動に活かすことができるか」というものを持ってきた。当初は1章〜10章の全範囲で考えていく事を予定していたが、範囲が広すぎるという指摘があり10章のリアルオプション理論に限定したディスカッションに変更することになった。
 
まず、このディスカッションでリアルオプションのように不確実性を駆使した行動の意見が出た。就活で選考にまで進んでしまうと、自分にその企業や業界がマッチしているのかわからないという点で不確実性が高いので、選考が始まる前になるべく多く他の業界を見ておくという意見や、合否の不確実性があるので、その時に備えて他の企業の先行も受けておく。というような意見である。また、どんなインターンかわからないが、とりあえずやってみるというコールオプションの考え方をそのまま活かすというような意見も出た。また、このリアルオプション理論を知っているからこそ、行動だけでなく、企業を見る際にどういう資産運用をしているかという部分に着目し、どういう意図のもとそのような運用をしているのかという予想や憶測が可能である。この考えを常に持っておくと、就活での逆質問などにも応用が可能であるという意見も出た。また、普段ゼミナールの活動で英語の論文を読んだりもするが、最初から全て読むのではなく、まず要約や結論を読む事で理解も速くなるという意見も挙がった。さらには、研究との時も就職の時でも、その企業の投資の仕方から逆算して、その企業の安定性という部分にまで考えることができるという意見もあった。
 
 以上のディスカッションの意見をまとめると、リアルオプションの考え方は、何も経営学だけではなく、私たちの実際の行動にまで新たな考え方をもたらしてくれるということがわかった。事業の、不確実性だけではなく、日々を過ごす中で直面する不確実性にもリアルオプションの考え方は有効である。不確実性と言うものを、マイナスとして考えるのではなくチャンスであると考えることができれば、自分たちの活動の幅も広げることができるのではないかと考えた。

 ディスカッションに関しては、まずブレインストーミーング型のディスカッションになってしまい、議論にならなかったという点が反省点である。この件に関しては、ディスカッションの内容や前提が当日変わったとしても、その時に新たに打つ手を考えておくという必要があった。しかし、今回の失敗もリアルオプションのように、失敗した時のリスクを減らすような考え方を持って準備できていれば、さらに、ディスカッションはいい方向に動いたのかもしれない。リアルオプションは様々な場面で活用できると言えるだろう。

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