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起業の科学 Chapter4-1〜4-4

【要約】
これまでの章で述べられてきたことを、ここで実際に市場テスト用プロダクトMVP(ミニマム・バイアブル・プロダクト)を投入して、狙った顧客が本当に欲しがるプロダクトになっているかどうか検証する。早く成果を出そうと焦るあまりすぐにMVPを作り始めて失敗するスタートアップが多い。MVPでも作るのには数か月かかり、リソースの少ないスタートアップにとって致命傷であるため、課題仮説や価値仮説の検証を十分に行った上でMVPを構築することが重要となる。
次に、MVPでニーズの有無を探る。本書で挙げられている例は、人の移動手段をサポートするプロダクトである。AからBへと人の移動をサポートするプロダクトを作っている場合、「AからBに移動したいと思うのか」(課題仮説)を検証する必要がある。
MVPとして良い例は、スケートボード(必要最低限移動する機能だけを備えた製品)であり、悪い例としては、車輪(車輪だけでは人が移動する道具としては使えない)が挙げられている。
MVPの型としては、ランディングページMVP、オーディエンスMVP、コンシェルジュMVP、動画MVP、ピースミールMVP、ツールMVPがある。
次に、MVPからの学びを最大化するのだが、この時チームの学びを最大化する手法として、「スプリントキャンバス」「スプリントカンバンボード」が挙げられている。「スプリントキャンバス」とは、MVPによる実験1回ごとに何を学んだか整理できる表である。本書P.199の図の4−2−2のように1〜5段目まであり、それぞれの段で書くことが決まっている。一方「スプリントカンバンボード」は、作業の流れにあわせて、左から右のステージへ付箋を動かして進捗状況を可視化するツールである。プロトタイプカンバンボードとほぼ同じ使い方をするが、管理する内容はスプリントの作業内容に合わせる。
スプリントキャンバスの流れは、MVPで実験したいユーザーストーリー(ユーザーが製品を使って課題を解決するときの機能の塊)を書き出す、実験したいストーリーを選ぶ、ストーリーの実装イメージやコストを検討するといったものである。
ここでMVPを市場に出す話になるが、その際に大事なことが2つある。それは、MVPは恥ずかしい状態で、できるだけ早く市場に出すことと、生の声を大事にすることである。その際、マーケティングよりも直接対話することが重要となる。
MVPの評価のため、カスタマーからのフィードバックを元に定性的、定量的な分析を進めていく。一般的には指標としてKPI(重要業績評価指標)を用いるが、スタートアップではAARRR指標(海賊指標)を元にKPIを設定する。定量的計測が重要な理由としては、目標に向かって自分たちがどんな位置にいるか正しく認識できること、KPIは創業メンバーなど、ステークホルダー間で使えるゆるぎない共通言語になること、目標と現状のギャップが数値で可視化され、そのギャップを埋めるアクションを導きやすいことがある。この時、MVPの最重要KPIは定着率であるため、スタートアップはまず少人数に熱狂的に愛されるプロダクトを作るべきである。KPIを設定・変更する際に陥りやすいポイントは、結果指標しか見ていないこと、アクションできない指標を見てしまうこと、一見相関性があるように見えるだけの指標を用いてしまうことであるため注意が必要である。
最後に、カスタマーのことを本当に理解するには、カスタマーがどのようにプロダクトに触れて、どのように感じているのかの全体像を必要がある。そのため、インタビューリスト(詳細は本書p.215)を使用する。定量、定性情報が集まったらその意味をチーム全体で言語化するとよい。この時、『暗黙知』と『形式知』に分けて考えるとよいとされている。

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今回は、ディスカッションポイントを「中野ゼミにおけるチーム研究において、インナー大会へ提出する提案を本書のMVPとした際、市場に出し、カスタマーに届けるタイミングはどの段階が最適か」としてディスカッションを行った。

ディスカッションにおいて出た意見は以下の通りである。
・インナー大会での評価基準にもなっている、「新規性」「ビジネス性」「実現可能性」が揃ったタイミング(1回目のMVPの場合はすべてが揃っていなくても市場へ出す価値はある)(理由:恥ずかしい状態のため)
・「実現可能性」だけでもあることができたタイミング(=協力者(企業)が現れたタイミング)
・ニーズを求めている顧客を集客できる状態にいったタイミング
・課題、ニーズの根本を抑えたタイミング

ディズカッションの末、上記のような意見が出た。これまでMVPを固め、市場へ出すことができずインナー大会へ臨んだチームがいくつかあったわけであるが、そのチームはなぜできなかったのかを次にディスカッションした。

・ニーズを見つけるのが遅く、PDCAをまわすことができていなかったため。
・リソース(人、資金、情報、時間)不足のため。
・ペルソナ設定が遅かったため。
・ゴール設定、目標設定をすることができていなかったため。

上記の意見を踏まえ、来年度のチーム研究はどうすればよいのだろうか。

・インタビュー調査をはやく行う。
・自分たちが持っているリソースをフル活用する。
・課題を見つけ、ペルソナ設定をいち早く行う。

このディスカッションにおいて最も多かった意見は、リソース不足であった。
しかし、学生の動ける範囲には限りがあるため、来年度に活かす事ができる意見としては、課題をしっかり捉え、ペルソナ設定をいち早く行うことなのではないだろうか。
チーム研究において、テーマを考え、そこから課題、対象顧客を設定していくことは大変であるが、来年度から今回の輪読で学んだことを活かし励んでいくべきだろう。



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