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マネジャーの実像 第3章「マネジメントのモデル(後半)」

2017年10月20日(金)

◎人間の次元のマネジメント
 情報の次元は、情報を用いて、ある目標に向けて人々を(本人の意向に関係なく)動かしていた。人間の次元では、人々の背中を推し、本人が自発的に望んで行動するよう促している。ミンツバーグ(2011)は、人間の次元におけるマネジャーの役割を組織の内と外に分けて論じている。

・組織内の人々を導く
 マネジャーは、リーダーシップを振るって組織内の人々を導く必要がある。リーダーシップとは誰かに授けられるものではなく、学習することにより身につけ、実際の行動を通じて勝ち取っていくべきものである。そのためには、今まで以上に他人に依存しなければならない。マネジャーは、リーダーシップを個々のメンバーとの一対一の関係、チームとの関係、部署や組織全体との関係で発揮している。

・組織外の人々と関わる
 マネジャーは組織の内側に目をやるだけではなく、組織外の人々と関わるために組織の外側にも目を向ける。この活動の核をなしているのは、マネジャーが外部の個人や集団との間にもっている膨大なネットワークである。優れたマネジャーは、局面ごとに様々な行動パターンをとることはあっても、特定のパターン一色には染まらない。組織と外部との境界でのマネジメントは、一種類の行動様式で常にこと足りるほど単純なものではない。状況に応じて、組織を守ることを優先すべき時もあれば、外部のニーズに応じるべき時もあり、外部に強く主張すべき時もある。

◎行動の次元のマネジメント
 行動の次元では、他の2つの次元よりも、具体的・積極的・直接的に行動しマネジメントする。行動の次元に関する活動は2つに分類することができる。

・組織内でものごとを実行する
 マネジメントの一環としてマネジャーがものごとを実行するとは、情報を活用したり、人々の背中を推したりすることによって、間接的に行動をマネジメントするのではなく、もっと直接的に行動をマネジメントすることを意味する。マネジャーにとって実行とは、ある業務を完了させるために必要な行動を自分自身で取ることである。実行の役割は、主体的にプロジェクトをマネジメントする役割と発生したトラブルに対処する役割が挙げられる。

・対外的な取引をおこなう
対外的な取引をおこなうことは、ものごとを実行する役割の一部である。マネジャーは組織外の人たちだけではなく、組織内の他の部署のマネジャーとも取引をおこなうのである。対外的な取引に関してマネジャーがおこなう活動は、特定のテーマについて、同盟関係を築くこととそうした同盟関係やその他のネットワークを活用して、交渉を行うことの2つである。マネジャーは様々な人たちと交渉する必要がある一方、対外的な性格を持つ取引も行うのである。

マネジャーは、リーダーシップを過剰に発揮したり、コミュニケーションに重きを置きすぎたり、コントロールばかりするなど偏っていてはいけない。人間志向・情報志向・行動志向の八鍬ロをすべて果たして初めて、マネジメントに不可欠なバランスを保てるのである。バランスの取れた真似自慢とは、その時々に直面する課題に合わせて、様々な役割の比重を絶えず変化させることによって実現する。さまざまな役割の比重を臨機応変に変化させることによって、バランスの取れたマネジメントは実現するのである。

――――――――――

【ディスカッション】
 近年、年下上司が増加している。それを受け自分が年下上司だった場合、「情報・人間・行動」の次元のどれを優先するかディスカッションした。

〈情報の次元を優先する意見〉
・情報を与え、部下自身の経験値で仕事をしてもらう。上司としては情報の流し方を工夫する。

〈人間の次元を優先する意見〉
・自分を知ってもらい、対人でのコミュニケーションをとる。そうしなければ仕事としてうまくいかない。
・自分がどうしてほしいのかを伝える。
・組織文化を共に作っていくことが大切になる。
・自分が年下であるため、経験値が少ないという理由で仕事に支障がでてしまうかもしれない。そのため、経験するために人的ネットワークを広げていくことが大切。

〈行動の次元を優先する意見〉
・自分が実際に現場へ出向き、リーダーシップを発揮することが大切である。
・実際に行動し、実績を見せ、支持を得る。

年下上司になった場合の中野ゼミのまとめとしては、
情報の次元においては「情報をただ流していくことだけではマネジメントにならないため、あまり重要視しない」
行動の次元においては「成果を見せ支持されることが大切」
人間の次元においては「人的ネットワークを広め、部下に経験したことを聞き、また、頼っていく」といった形となった。

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今回のディスカッションでは、年上部下と接していく面において人間の次元に重きをおいてマネジメントしていくべきであるという結果になったが、ミンツバーグ(2011)も述べていたように3つの次元をバランスよく、臨機応変にこなしていくことがマネジャーには必要となるのである。これから私たちがマネジャーと関わっていく上で、この3つの次元で分析していくこともできるかもしれない。


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