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7月14日 「〈インターネット〉の次に来るものー未来を決める12の法則」 第8章 REMIXING

【要約】
 リミックスするとは、既存のものを組み合わせて新たなものを生み出すということである。さらに、リミックスによって生み出されたものを再びリミックスし、さらに新たなものを生み出すことで、可能な組み合わせは幾何学的に増加していくのであるという。
 そんな中、現代は新しいメディアの黄金期にあるという。これまでは、古い分野のメディア同士を掛け合わせ、新たな分野のメディアを生み出してきた。しかし、時代が進みデジタルテクノロジーが進化したことで、現在は新たなやり方で組み合わせができるようになったのである。それが、リスティクルやTwitterである。メディアの選択肢が増加し、リミックスできる幅が広がったことで、ジャンルやサブジャンルが爆発的に多様化してきたのである。今後、もっと大規模なリミクシングが進んでいくという。
 安価でどこにでもある創造のツールの影響でメディアの非対称な構造が変化してきているという。筆者はこれを動物界と映像界を例に使っている。動物界の象徴はトラだと思われがちである。しかし、統計的に考えるとバッタこそが動物界の王様なのである。それと同様に映像界では、ハリウッド映画が象徴のように思える。しかしながら、実際はYouTubeやインディーズ映画のほうが、リミックスによって製作が簡単になり、われわれの文化の中心(アテンションの総量で評価)になっているのだという。
 伝統的な撮影は、シーンごとに撮影され、山ほどの撮影シーンから1本の映画を組み上げてきた。しかし、技術が進歩し、デジタルテクノロジーでは、画面が流動的に扱えるようになった。そうすることで、映画のシーンはいくらでも変えられるものとなった。シーンは撮られるものではなく、文章のように組み上げられるものとなったのである。ジョージ・ルーカスのスターウォーズもこのようにして作られ、最終的に手を加えられていないコマは一つもなかったという。
 イメージ作成の巨大な集合精神(ハイブマインド=SF世界の言葉、個性や自我が失われた状態、自ら思考することなく、手段生活を営む)で言えば、写真の世界では近いものが起きているという。想像できるものは何でも写っており、探すイメージが無くて困るということがないという。自分の動画や映画に同じようなイメージを使いたいとき、新たに撮影する必要がないという。そこから使いたいイメージを探し出せばよいのである。映画の撮影方法も変わってくるという。しかし、映画が簡単にできるようになっただけでは十分ではないという。真のリテラシーを得るには、イノベーションとテクニックの積み重ねが必要であるという。
 そもそもリテラシーとは、知識を活用して問題を解決することである。文章のリテラシーとは、文章を構文解析して操作するものである。今後は、動画でも同じようなことができるようになるという。そして、視覚的リテラシーとは、映画に出てくるどんなシーンでも注を付けられるようになることである。視覚リテラシーにとっての聖杯(かくことのできないもの)は、発見可能性である。このような発見可能性に加えて、現在メディアの中で起きている革命的な動きと言えば「巻き戻し可能性」である。
 今後、組み替えることこそがイノベーションの唯一の源泉であるという。ただのコピーではなく、オリジナルから何かが変わったということでる。これから30年間で生まれる最も重要な文化的作品は、最もリミックスされたものである。

【ディスカッション】
本章で「スクロールして戻ることが確実になり、深い体験ができるようになれば、未来の生活観が変わるだろう。」とある。私たちはここから、一回しかできないからこそ経験できるものがあるのではないかと考えた。では、中野ゼミでは『やり直し巻き戻し可能性』について肯定なのか、否定なのかを議論していく。
 ディスカッション前は肯定:17人、否定:4人という結果になった。

➀一回しかできないこと、やり直し巻き戻しができることの違いを話し合う。
一回:やり直しができない分緊張感を持つことができる、その時その時を全力で生きる、やり直しや巻き戻しにかける時間を短縮できるということが挙げられた。
やり直し:何回もできる分理解が深まる、一回目とは違った観点から物事を見ることができる、気づかなかったことに気づけるということが挙げられた。

➁上の議論を踏まえた上で、日常的体験(大学生活)がどう変わるのか。
間違いをなくせる、もともと体験しようと思わなかったことも体験しようとするというメリットも出た。しかし、授業の質が落ちる、今を体験する時間が減るというデメリットも挙げられた。

上の議論を踏まえた上で、非日常的体験(旅行)がどう変わるのか。
昔の経験を思い出せる、とりあえず行ってみる、苦手を克服できるというメリットも挙げられた。しかし、同じ場所に行かなくなる、写真を撮らなくなるというデメリットも挙げられた。

 このディスカッションの結果から最終的に肯定:17否定:4となり、中野ゼミは『やり直し巻き戻し可能性』に対して肯定ということになった。肯定側の要因としては、好きな時に使える、思い出を振り返ることができる、理解がより深まるということが大きかったようだ。しかし、今という時間がおろそかになってしまうという懸念もあるということも忘れてはいけない。
筆者が述べているように『やり直し巻き戻し』は不可避である。今後、この流れを受け入れ、活用し、生きていくのだろう。

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