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6月2日『<インターネット>の次に来るもの―未来を決める12の法則』 第4章 SCREENING

<要約>
 現在、われわれはスクリーンの民である。家にいるときも仕事をするときも街中でも、50億を超えるデジタルスクリーンが私達のすぐ目の前に存在している。しかしこのようなスクリーンに囲まれた世の中になる以前は、本による読み書き文化が発達していた。本によって作り上げてきた文化をスクリーンはいとも簡単に塗り替えてしまった。スクリーンはダイナミックであり、流動的である。また、スクリーンに表示されるものはそれ単体で成立することはなく、他の何かとの間にリンクが相互に張られ、それらはリアルタイムに生成され続ける。そのため、スクリーンには読み終わるという行為が存在しない。このように現在は非常に早いペースでスクリーン化が行われてきているが、こうしたスクリーン化に対する懸念点も存在する。それは、往年の読み書きスキルが死に絶えてしまうということや法律書への敬意が薄れてしまうこと、本や図書館など既存のものがスクリーンによって変容させられてしまうのではないかということが主に挙げられる。

 従来の本というものは、ページの束で、掴めるように背表紙が付いているものであったが、現在はこのような紙を束ねたタイプのものは消滅しつつあり、タブレットやキンドル、スマートフォンなどによって代替されてきている。このようなデジタル本によって、いつでもどんなスクリーンにも流れ込むことができるようになり、現時点での問題点として原テキストの流用可能性が大きいとあるが、将来的には原テキストはすべて解放され、注付けやマーク、相互参照、シェアなどが可能になるとされている。こうしたことから、未来的には今までのすべての本がお互いにリンクされ、すべての本が織り込まれた巨大なメタレベルの本となり、「ユニバーサルな図書館」になるだろう。ユニバーサル図書館ではすべての新聞や雑誌、ジャーナルに書かれたもの、古今東西のあらゆるアーティストが生み出した絵画や写真、映画、音楽、すべてのテレビ番組やラジオ番組、CM、今では消されてしまった何十億のウェブページや何千万のブログポストなど、人間によって記録ということが行われるようになって以来のすべてのものが、全言語で、全人類に向けて解放されるようになるだろう。以前ならばこのようなユニバーサル図書館を作るためには町の図書館ほどの大きさの建物がなくては収容しきれなかったのだが、デジタル化が進んだ数年後の未来には、これらすべてを私達の持つスマートフォンほどの大きさで収まりきるようになるだろう。

 ユニバーサル図書館が実現され、世界中のすべての本がスマートフォンほどの大きさに収まりきった未来に起こるとされることが四点挙げられる。それは、今まで読者がいなかった作品にもリンクによって読者ができるという点、歴史への理解が進むという点、すべての作品が網羅されることによって、今まで知られていなかった集合的無知による空白地を見つけることができるという点、従来の検索プラットフォームとは異なる、文化的な生活のプラットフォームになるという点といった四点である。ユニバーサル図書館に収まらなかった本は、次第に息絶えていく。ユニバーサル図書館にあるものがすべてなのだ。そのため、本とスクリーンの衝突は、スクリーン優位で進んでいくだろう。こうしてスクリーン化が進んでいくと、私達にとってスクリーンはなくてはならない存在となる。私達は常にスクリーンを注視するようになるが、その一方でスクリーンも私達のことを注視するようになるのである。スクリーンは行動のデータベースを記録し、自己像を形成する。そのため、近い将来に私達はスクリーンから離れて暮らすことはできなくなるだろう。生活のすべてにおいて、スクリーンは必要不可欠なものとなっていくのである。


<ディスカッション>
 本書ではブルースター・ケールによって「ユニバーサル図書館は実現できる」と言われている。しかしこのユニバーサル図書館では、すべての新聞や雑誌、ジャーナルに書かれたもの、古今東西のあらゆるアーティストが生み出した絵画や写真、映画、音楽、すべてのテレビ番組やラジオ番組、CM、今では消されてしまった何十億のウェブページや何千万のブログポストもすべて見れなければならない。しかし現状においては、このようなユニバーサル図書館を実現させるためには非常に多くの問題点を抱えていると考えた。そこで、ユニバーサル図書館を実現させるためにはどうすべきかというディスカッションを行っていくことにした。手順として、ユニバーサル図書館を実現させるための問題点を列挙し、次いでその問題点に対しての解決策を列挙し、その後、ここまでに挙がった問題点に対しての解決策を実行することで、ユニバーサル図書館を実現することができるのかということについて議論を行った。

○ユニバーサル図書館を実現させるための問題点とその解決策
 ユニバーサル図書館にある情報には誤りのある情報や、信憑性にかける情報があり、確証性に欠けた図書館になってしまうのではないかという問題点が出た。これに対しては、誤りや信憑性など不確実要素のあるページには、「このページは曖昧である」といった表示を行うことによって、利用者に示すことによって個人の判断に託せばよいという解決策が出た。ユニバーサル図書館にあるすべての情報が正しい情報ではなくてもよいということである。次に、すべての本などアナログのものをデジタル化するのは誰が行うのかという問題点が出た。これに対しては、利用者参加型にすればよいという解決策が出た。すべてのページを全年齢が見てもよいのだろうかという問題点が出た。これに対しては、利用時に自身の年齢情報などを入力することで年齢制限にようにフィルターをかければよいという解決策が出た。CDや本などは、著者によってはウェブ上に載せたくない人もいるため、そのような著者の作品まで含めたすべてを補うことはできないのではないかという問題点が出た。この問題点を解決することは現状不可能であるということとなった。

問題点と解決策を要約すると以下の通りである。
・情報の信憑性がないものはどうするのか
 →信憑性のないページには「このページは曖昧である」と表示する
・誰が本などのデジタル化の問題を行うのか
 →利用者が行えるようにする
・すべてのページを全年齢が見てもよいのか
 →利用時に情報入力することでフィルターをかける
・著者がデジタル化を拒否した場合どうするのか
 →現状不可能

○これらの解決策を実行することで、ユニバーサル図書館を実現することができるのか
 現状ではユニバーサル図書館の実現に向けてリードしてくれる企業や国際機関が存在しておらず、このような機関が誕生したとしても、著者による反対や知られたくない情報なども一定数存在し続けるため、すべてを揃えるという「ユニバーサルな」図書館を実現することは難しいのではないかという結論に至った。

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