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10月14日輪読 『経営戦略の思考法』 まえがき・第1章「経営戦略に関する5つの考え方」 

 
 まえがきでは、学者が経営戦略論に関わる意義が述べられている。そもそも経営戦略論とは、企業や社会にとって重要な問題を最も身近に経験していた実務家が中心となって創始された、きわめて実践志向の強い研究領域である。そのため、実務から遠い「学者」たちが関与する余地などあるのか、と批判される可能性があるが、筆者は学者が深く関与する意義を2点主張している。1点目は、過去の概念や理論の相互関係や背後の考え方の基本構造を明確化し、われわれの社会の知的水準を累積的に高めるための土台を作る役割を担っているということ。2点目は、現実的な問題の解明のために、新たな理論的アイデアを他の学問分野から輸入・加工して、問題そのものから少し距離をとり、新たな視点からアイデア創出する機能を果たせるという点である。

 第1章では既存の経営戦略に関する考え方を大まかに5つに分けて紹介されていた。
(1)戦略計画
 組織全体の目標に向かってそのメンバーの活動を整合化させるプラン(シナリオ)。
(2)創発
 戦略とは計画として誰かが事前にトップダウンで決めるものではなく、現場のミドルたちの相互作用の結果として事後的に創発するものであるという考え方。
(3)ポジショニング
 戦略とは、特定の「立地」をとることである。ここでの「立地」とは、物理的なスペースでもよいし、人々の心の中の心理的なスペースでもよく、広義的に捉えられている。重要なことは、良い「立地」を見いだす戦略家の知識とスキルである。
(4)経営資源
 戦略を考えるには、ポジション以上に経営資源に注目する必要がある。経営資源は、大まかに分ければ、ヒト・モノ・カネ・情報に分類できる。
(5)ゲーム
 戦略の本質や、競争相手や取引先との駆け引きであるため、出し抜くべき相手の意図を読み、その行動を読み、その後の相互作用が展開されていくシナリオを読むことが戦略のエッセンスである。

 今回の発表は、戦略計画と創発に着目した。テキストP8の一文に「戦略計画と創発は部分的に対立する考え方であるが、ある程度のところでバランスさせることも可能である。」と述べらている。
 それでは、ゼミナールにおいて戦略計画と創発をバランスさせるにはどのような取り組みをすべきか、という点をディスカッション・ポイントに設定し、ディスカッションを実施した。

 ディスカッションに手順は、
仝什澆離璽澆創発戦略をとっていると想定し、ゼミの問題点を挙げる。
▲璽潺福璽襪双発戦略をとっているメリットを挙げる。
ゼミの問題点を解消しつつ、メリットを享受できる戦略計画を立てる。

 最終的な結論として、では以下の案がフロアから挙げられた。
・発言の回数を見える化する。
・ゼミ生の授業の半数程度を先生が強制的に決める。
・学年ごとに研究の手法を定め、それに合わせた研究を行う。
・先生への訪問をシフト化する。

 今回はゼミナールを対象にディスカッションを行ったが、5つの戦略観はあくまでも強調点の違いに応じて、おおよそどのような戦略観があるのかということを理解するための、ある種の「地図」として機能させるために設定されている。互いに排他的なものとして分類されたものではない。両方にまたがる戦略論もあり、うまく分類できないものもあるかもしれないが、互いの誤解がどのあたりから生まれてくるのかを理解する上では、十分に役立つ分類である。


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