中小企業のオープンイノベーションを促進する経済特別区域

 竹居・佐伯・長江(2019)によると、外部の技術も活かしてイノベーションを生み出そうとするオープンイノベーション(以下、OI)という動きが日本でも強まってきている。なぜなら、市場ニーズがめまぐるしく変化したり、デジタル技術が発展したりしているからである。もはや自前の技術だけでは社会にインパクトを与えるようなイノベーションを起こせない、つまり既存技術だけでは戦えない危機感があるという。ゆえに、開発の時間短縮やコスト削減を狙ってOIに着手しているのである。

 竹居・佐伯・長江(2019)では、OIを成功させるために必要なポイントが4点挙げられている。1点目が強力な信頼関係である。開発が行き詰っても、相手を信頼していることで開発を続けることができる。2点目が自ら情報開示することである。そうすることで社外の人々を巻き込むことができる。3点目が契約上手になることである。それによってリスクを最小化できる。そして4点目は明確なゴール設定である。方向性を見失わず、ぶれずに開発を続けることが可能となる。

 上記のようにOIを成功させるポイントが挙げられているにもかかわらず、日本のOIは成功例が少ない。ではなぜ日本のOIは促進されていないのだろうか。私は、上記のポイントがOIに関する提携を始めた後に直面する課題であり、OIに関する提携を始める前に直面する課題(以下、提携前の課題)について指摘していないからだと考える。提携前の課題を乗り越えないと提携後の課題は現れない。したがってまずは提携前の課題を解決すべきである。また提携前の課題でも、大企業と中小企業の課題とでは、課題解決へのアプローチが異なる。大企業の提携前の課題は自社の経営努力で解決できる一方で、中小企業の課題は自社のみでは解決しがたいと考える。よって中小企業の課題はより深刻である。

 OIの提携可能性を高めるためには、広く企業や大学から探索されたり探索したりする必要があるが、以下の2点の課題によって中小企業のOIの提携可能性は低まる。1点目は技術の認知度である。大企業は優れた技術を持っていれば、認知度によりパートナー探しが容易である。一方で中小企業は限られた相手との協力関係を築いていることが多く(米倉, 清水, 2015)、 技術を広く認知させることに慣れていない。そのため、ほかの企業への技術の認知度を高めることが難しい。2点目は資金力である。OIのパートナー企業を探索するにはコストがかかるが、中小企業の資金力は弱い。それゆえOIに回せる資金が少なく、OI促進の阻害要因となる。これら2点の課題により、中小企業がOIのパートナー企業として探索されにくく、またパートナー企業を探索しにくくなる。ゆえにOIの提携はうまくいかないといえる。したがって中小企業の技術の認知度や資金力といった課題を解決する必要がある。

 そこで私は、政府によるOIに意欲のある中小企業が優遇される経済特別区域(以下、経済特区)を、神奈川県や兵庫県に創出することを提案する。中小企業に対する優遇とは、法人税の軽減やOIに対する助成金を指しており、選定された地区にオフィス等を構えていなかった企業に対しては、移転にかかる費用を軽減させる。

 まず政府が対策をすべき理由は、日本の製品・サービスが淘汰されることを防ぐためである。自前主義のイノベーションのみでは変化の激しい時代に追いつけないため、日本の製品・サービスが海外の製品・サービスに淘汰されてしまう可能性がある。そのような状況下では、法人税などの歳入が減少してしまう。

 次に本提案では、経済特区として人口密集地以外、かつ資金力のある都市部に近い地区を選定すべきである。人口密集地以外を指定する理由は2点ある。1点目は本提案の効果である。人口密集地では企業が群雄割拠しており、経済特区のプレゼンスが弱くなってしまう。それにより経済特区の外部に位置する企業との、OIに関する提携可能性が低くなるからだ。2点目は利用可能な土地の面積である。経済特区に多くの中小企業を招き入れるためにはある程度の土地が必要であるが、人口密集地は利用可能な土地の面積が狭い。以上の理由から、人口密集地は本提案の候補地から除外せざるを得ない。次に資金力のある地区を指定する理由は、経済特区に利用する土地を用意したり経済特区を運営したりするために、莫大な資金を必要とするにもかかわらず、税金の優遇などにより当分は税収が見込めないからである。また都市部に近いと、そこに構える企業が経済特区に訪問しやすく、さらに中小企業が経済特区から都市部の企業や大学に訪問しやすくなるため望ましい。神奈川県や兵庫県は、東京や大阪のような人口密集地でない。さらに総務省統計局(2020)によると、平成28年度の都道府県別歳入の順位で、神奈川県が6位、兵庫県が7位であることから、資金力があるといえる。加えて多くの企業がオフィスを構える東京や大阪から比較的近い。したがって経済特区として望ましい。

 本提案のメリットは3点ある。1点目は中小企業がOIのパートナー企業として探索されやすくなる点である。OIに意欲のある中小企業が集中することで、大企業などがこの経済特区の中から中小企業を探すことが可能となり、参画している中小企業は探索されやすくなる。2点目は中小企業の資金に余裕が生じる点である。助成金や税の優遇によって、中小企業のパートナー企業探しのための資金が、研究開発にも回せる。3点目が中小企業同士でのOIが促進される可能性が高まる点である。Chesbrough, Vanhaverbeke, and West (2006) によると、イノベーションのネットワークは地理的近接性によって拡大するため、OIは地理的クラスター内のほうがより簡単に実現できるという。さらにこの点は、竹居・佐伯・長江(2019)の挙げていたポイントのうち2点の解決にもつながる。1点目は密なコミュニケーションである。企業同士の距離の近さにより、単純接触効果が生じる。単純接触効果とは、ある対象への接触が反復するごとに、その対象への好感度や印象が高まることを示す(生駒, 2005)。この経済特区にはOIに関心のある企業が集まっているため、ほかの企業との出会いを模索している企業が多いと考えられる。集合することで企業同士の密なコミュニケーションにつながるのである。2点目は情報開示することである。企業同士の密なコミュニケーションが信頼関係を育み、相手企業との信頼関係は情報開示に対する不安感を軽減させる。それにより情報開示へのハードルが低くなる。実際にDyer and Chu (2003)によると、二企業間の信頼関係は相互の情報共有を促し、特に日本企業においてその傾向は強かったという。

 ただし中小企業が急にオフィスなどを移転することに関して、短期的にはデメリットもある。例えば移転する際の費用やそれまで関係を構築していた企業や顧客との距離が生じてしまう点である。しかし移転にかかる費用は助成金によって軽減されるため、資金面での移転のハードルは低い。また移転をすることにより税金面で優遇されたり、移転先でOIのパートナーを見つけたり、さらに大企業などから探索されやすくなったりとメリットは大きい。長期的な視点で見れば競争力の向上やその地区での新たな関係の構築につながる。そのため多くの中小企業にとって、メリットがデメリットを大きく上回ると考える。

 本文では中小企業のOIに関する提携前の課題を解決するために、OIに意欲のある中小企業が集合する経済特区を創設するという提案をした。OIでどれだけの価値を得られるかは知識の深さによっても決まり(Chesbrough, Vanhaverbeke, & West, 2006)、また中小企業は特定領域で深い知識を持っていることが多い(米倉, 2015)。そのため中小企業のOIによる日本の経済や企業の競争力への価値は大きく、それゆえ中小企業の技術はOIにとって重要である。したがって日本の中小企業のOIを促進するためには、中小企業の技術の認知度や資金力といった課題を解決する経済特区が必要なのだ。

【参考文献】
Chesbrough, H., Vanhaverbeke, W., & West, J. (2006). Open innovation: Researching a new paradigm. Oxford university press. 邦訳, 長尾高弘 (2008)『オープンイノベーション―組織を超えたネットワークが成長を加速する』英治出版.
Dyer, J. H., & Chu, W. (2003). The Role of Trustworthiness in Reducing Transaction Costs and Improving Performance: Empirical Evidence from the United States, Japan, and Korea, Organizations science, 14(1), 57-68.
生駒忍 (2005)「潜在記憶現象としての単純接触効果」『認知心理研究』3(1), 113-131.
総務省統計局 (2020) 『第六十九回日本統計年鑑』日本統計協会.
竹居智久, 佐伯真也, 長江優子 (2019) 「もう失敗させない オープンイノベーション」 『日経ビジネス』 1999, 24-41.
米倉誠一郎, 清水洋 (2015)『オープン・イノベーションのマネジメント』有斐閣.

すみた(3年)

いきなり!ステーキ既存ロードサイド店の新規顧客獲得のためには

 「分厚いステーキをリーズナブルな価格で立ち食いする」という新しいスタイルで成長してきた人気チェーン「いきなり!ステーキ」の既存店売上高が1年以上前年度割れを続けている(吉岡, 2019)。ペッパーフードサービス(2019a)は、店舗同士の競合による大幅な売上の低下から、2019年度の出店店舗数を210店舗から115店舗に見直すと発表した。吉岡(2019)は、値上げや競合他社の出現だけではなく、業績失速に3点の要因を挙げている。1点目はロードサイドへの過剰出店による自社同士のカニバリゼーション、2点目は新たな顧客獲得の失敗、3点目は人材育成不足だ。そこでペッパーフードサービスは業績復活のために、ロードサイドへの進出の緩和、以前より来店の少ないファミリー層やシニア層などの顧客獲得、オペレーションの向上によるクレーム削減を行うことで改善を進めている。実際、人材育成不足に関しては研修施設なるものを設置し、ベテラントレーナーの指導を受ける等の対策を取ることで改善が進んでいる(吉岡, 2019)。

 しかしいきなり!ステーキは、2019年度8月時点においても、全体として約80店舗ほど新規出店していた(ペッパーフードサービス, 2019b)。更に吉岡(2019)において、一瀬社長は「シニア層等の様々なニーズを取り込むためにもロードサイドへ出店を続けていく」「成長のペースを落としてでも、実のある出店を増やし、持続的な成長が出来る基礎体力をつけるため退店計画はしていない」と述べている。このような中で、いきなり!ステーキはこれ以上ロードサイドへの出店を続ける必要はあるのか。

 私はロードサイドへこれ以上出店する必要はないと考える。理由は2点ある。1点目は、これ以上の出店を続けると更なるカニバリゼーションが起きると考えるからだ。吉岡(2019)が述べているように、いきなり!ステーキでは既にロードサイドの店舗でカニバリゼーションが起こっている。株式会社船井総合研究所流通業活性化プロジェクト(2017)は、レストランの商圏がドライブタイムで約20分と述べている。しかし、いきなり!ステーキは元々駅前出店を主としていたため、ロードサイドでの新たな商圏設定がうまく出来なかった。実際に和歌山県には、和歌山岩出店、永穂店、和歌山国体道路店のように、ドライブタイムで20分以内に建ち並んでいるところがあった。このようにこれ以上出店をつづけると、更なるカニバリゼーションが起きてしまうと考える。また、ペッパーフードサービス(2019b)は、同じペッパーフードサービスのペッパーランチも、ロードサイドへの進出を強化すると発表した。ペッパーランチでは、人気No,1メニューであるビーフペッパーランチがいきなり!ステーキで取り入れられているだけでなく、品質は異なるがより安価なステーキを提供している。従って、今後ペッパーランチがいきなり!ステーキ店舗の商圏に出店してしまうと、ペッパーフードサービス内でのカニバリゼーションを誘発してしまうと考える。これらのことから、更なる出店をつづけると、いきなり!ステーキ内でもペッパーフードサービス内でもカニバリゼーションが起こるのではないか。

 2点目は、ロードサイドにはすでにファミリーレストランや回転寿司などのファミリー層向けのチェーン店が拡大しており、いきなり!ステーキがロードサイドでの競争に勝っていくのは難しいからだ。上記のチェーン店と比べると、いきなり!ステーキのメニューは、ファミリー層が店選びをする際の選択肢に入らないと考える。いきなり!ステーキでは、200グラム以上でないと大抵のステーキをオーダーすることが出来ない。少量のステーキをより安価に提供する他のファミリーレストランと比べると、量が多い分高価格になってしまう。またそれだけでなく、いきなり!ステーキには他ステーキ店と比べて、スープやサラダ、デザートなどのサイドメニューが少ない。これでは、家族の誰かがステーキの気分でないときに、いきなり!ステーキは店選びの選択肢に入らなくなってしまう。つまり、いきなり!ステーキのメニューは、ファミリー層の多様なニーズに応えられていないと言える。このままでは、いきなり!ステーキがファミリーレストラン等から顧客を奪い、ロードサイドでの競争に勝つことは難しいのではないだろうか。

 現在いきなり!ステーキは、ロードサイドへの新規出店を控えている。それだけでなく、先ほど述べたロードサイド店舗である和歌山県永穂店を2020年1月に閉店するなど、2020年に入り駅前、ロードサイド併せて74店舗もの店舗を閉店することも発表している(日本経済新聞, 2020)。しかし、新規出店を辞めても既存のロードサイド店舗の売上を上げていかなければならない。そこでいきなり!ステーキは、ランチタイムのお得なセットや安価な値段でのステーキの導入、牡蠣などの新メニューの導入を行った(神田, 2020)ものの、結果は伴っていない。このように店舗の商圏の重なりが少なくなっても、様々な施策がうまくいかない中で、今顧客の少ないロードサイド店の既存店舗が一番に取り組むべきことは、ランチやディナーの時間帯に外から覗いても客がいる状態にすることである。そのためには何が必要なのであろうか。

 私は、ファミリー層を取込まなければならないと考える。なぜなら、既存顧客はいきなり!ステーキの値上げに不満を持ちすでに離れてしまっているため(吉岡, 2019)、値下げを行わない限り再度取込むことは難しいと考えるからだ。それに加え、元々いきなり!ステーキがメインターゲットとしていたサラリーマンの昼食代は約570円と減少傾向にある(新生銀行グループ, 2018)。このことから、いきなり!ステーキは駅前のサラリーマンなどの顧客を維持するだけでは売上を回復することは出来ないと考える。そこで私は、まだ取込むことの出来ていないファミリー層をターゲットとするのが最善であると考える。ファミリー層の外食支出額は増加傾向にある (日本食糧新聞, 2019)。実際に郊外に多く出店している回転寿司は、ファミリー層を獲得することによって業績を伸ばしている(日刊工業新聞, 2017)。それに加え、いきなり!ステーキはファミリー層向けに店内をリニューアルしており、ステーキ専門店がメインターゲットとしていないファミリー層を獲得しやすいのではないかと考える。

 では、どうすれば既存のロードサイド店はそのような顧客を取り込むことが出来るのか。私は、ファミリー層を取込むためにファミリープレートの開発を提案したい。具体的には、家族で取り分けられる200グラム以上のステーキと、家族の人数分以上のサイドメニューをセットにしたものを、ファミリープレートとして提供する。そしてこのセットのために、子供が好きなスープや揚げ物、ドリンク、女性向けのサラダ、デザートなどの新たなサイドメニューを開発する。このように、サイドメニューが増えることによって、家族それぞれが好きなものを選べるような選択肢が増えるので、ファミリーの多様なニーズを満たすことが可能となる。その上ステーキの取り分けが可能となるため、量が多く冷めて固くなると食べにくいと感じていた女性客や子供も、温かい内においしく食べきることが出来るのではないか。

 この提案によって、ファミリー層が持っていた「立ち食いで家族向けではない」といういきなり!ステーキのイメージは刷新されるだろう。そして、このプレートにより一人あたりの単価を下げることが出来るので家族連れが来店しやすくなる上に、ステーキ専門店のステーキをリーズナブルに食べられることにも繋がる。またステーキの値下げをして利益を圧迫するのではなく、一般的に考えれば原価率が低く利益が出るものが多いサイドメニューと原価率の高いステーキを組み合わせることによって、プレートの値段を安価に設定しても利益を生むことが出来ると考える。

 2020年春現在、飲食業界の市場規模はわずかながら増加傾向にある(ホットペッパー, 2020)。それにも関わらず、いきなり!ステーキの既存ロードサイド店は、カニバリゼーション、新たな顧客獲得の失敗により売上が低下し、苦境に立たされている。今後、競争の激しい飲食業界の中で売上を上げて行くには、「リーズナブルな価格で多様なメニューを頼みたい」ファミリー層を獲得できるかどうかが鍵となる。そのために、ファミリープレートのような新たな施策が必要なのではないか。

【参考文献】
ホットペッパー(2020)「外食市場調査」2020年3月29日閲覧, https://www.hotpepper.jp/ggs/research/article/marketing/202001?doing_wp_cron=1585651469.2870368957519531250000
株式会社ペッパーフードサービス(2019a)「業績予想の修正に関するお知らせ」2019年7月2日閲覧,https://pepper-fs.co.jp/_img/ir/lib/2019/PFS20190628A.pdf
株式会社ペッパーフードサービス(2019b)「ニュース」2019年8月26日閲覧, https://www.pepper-fs.co.jp/news/
神田啓晴(2020)「いきなり!ステーキ、起死回生の一手は「ペッパーランチ」回帰?」2020年3月4日閲覧, https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00100/022600007/
「ファストフード市場、2.5%増の2兆9682億円」 『日刊工業新聞』2017年8月4日
日本経済新聞(2020)「「いきなり!ステーキ」2020年に74店閉店 ペッパー」2020年3月4日閲覧, https://r.nikkei.com/article/DGXMZO56071050W0A220C2HE6A00
日本食糧新聞(2019)「全国外食産業・業務卸特集」2020年3月29日閲覧, https://news.nissyoku.co.jp/news/kinbara20190726050347086 清水伸年 (2016)「「脱チェーンストア」の現状と課題」『マーケティングジャーナル』36(2) 62-77.
新生銀行グループ(2018)「2018年サラリーマンのお小遣い調査」2020年3月29日閲覧, https://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2018/180628okozukai_j.pdf
吉岡陽 (2019) 「いきなり!転落、復活への苦闘」 『日経ビジネス』1996, 58-62.

たちばな(3年)

「栃木i37号」の知名度を上げるために

 奥平(2019)によると、イチゴ市場は、1980年代後半から2000年代前半にかけて、東日本で栽培される「女峰」と西日本で栽培される「とよのか」とで、シェアを半分ずつ分け合う状況が続いていた。しかし、産経新聞(2018)によると、1995年産の生産額で「とよのか」はトップの座から引きずり落とされた。その原因は、栃木県を代表する「とちおとめ」の誕生だ。この誕生により、「とよのか」は特売用に回されることが増えたのである。奥平(2019)によると、この状況に触発されて2005年に誕生した福岡県の「博多あまおう」は、その後首都圏で定着した。これにより、相対的に県産イチゴの評価が下がることを危惧した栃木県は、2014年に高級志向の「スカイベリー」を開発して対抗を試みた。しかし、現状として「スカイベリー」は知名度が低く、「博多あまおう」への対抗は難航している。

 では、なぜ「スカイベリー」の知名度は低いのだろうか。私は、「スカイベリー」のチャネルが非常に限られているからだと考える。

 「博多あまおう」は、全国の量販店や高級果物店においてイチゴの定番商品となっている。同じ「博多あまおう」であっても、比較的グレードが低いものは量販店にて低価格で販売し、比較的グレードが高いものは高級果物店にて高価格で販売することによって、チャネルによる商品の平均価格の差にも対応している。また、普段量販店でイチゴを購入する消費者のほとんどは、高級果物店ではイチゴを購入しない。同様に、普段高級果物店でイチゴを購入する消費者のほとんどは、量販店ではイチゴを購入しない。そのため、量販店と高級果物店とで「博多あまおう」のグレードに違いがあっても、消費者が不満を持つことは少ない。したがって、量販店と高級果物店というそれぞれの領域において、それぞれの消費者から「博多あまおう」は認知されているのである。

 一方、「スカイベリー」は、関東以外では販売されていない。また、関東であっても、量販店ではほとんど販売されていない。つまり、「スカイベリー」を認知する消費者は、高級果物店を利用する人を中心としたごく一部に限られてしまっている。だから知名度が低いのだ。確かに、栽培数量を少なくしてチャネルを高級果物店に限定することは、「スカイベリー」という高級志向のブランドを維持していくためには有効かもしれない。しかし、消費者が存在を知らなければ、たとえ味が良いイチゴであったとしてもそのイチゴは購買対象にならない。そして、実際に消費者がそのイチゴを購買して食べる機会がなければ、味の良さには気づくことが出来ないのである。そのため、多くの消費者は既に認知している「博多あまおう」を選択することとなり、栃木県産イチゴの評価を下げないという「スカイベリー」開発本来の目的を達成できていないのではないだろうか。

 しかし現在、栃木県は知名度の高いイチゴを生み出す好機にある。「栃木i37号」という新たなイチゴが開発されたのだ。この「栃木i37号」の開発目的はイチゴの消費拡大にある(栃木県, 2019)。つまり、高級果物店よりも量販店で取り扱われやすいイチゴである。また、生産が容易で収量が多いため、価格も抑えやすい。では、どうすればこのような「栃木i37号」の知名度を上げることができるのだろうか。

 私はまず、「栃木i37号」を特定のコンビニチェーンにおいて独占販売することを提案する。なぜなら、「栃木i37号」が最初から「博多あまおう」など既に知名度が高いイチゴに勝てるとは考えにくいからだ。その点コンビニであれば、生鮮食品で複数の銘柄を置くスペースは少ないため、「栃木i37号」を独占的に取り扱ってもらえる可能性が高い。もし独占的に取り扱ってもらうことができれば、他のイチゴと比較されることなく、イチゴとして消費者に「栃木i37号」を手に取ってもらえるだろう。そして、手に取ってもらうことは、実際に「栃木i37号」のおいしさを消費者に認知させることにもつながる。さらに、全国チェーンであれば、「とちおとめ」だけでなく「博多あまおう」など他のイチゴが既に定番となっている地域にも切り込んでいくことができ、「栃木i37号」の知名度向上に役立つだろう。

 具体的には、食べ切りサイズのパック詰めにして販売を行う。スーパーで売られているサイズよりも小さな食べ切りサイズにすることで、コンビニ利用客は「栃木i37号」を手に取りやすくなる。また、鮮度管理の問題に対応するために、パックを複数重ねてもイチゴがつぶれない「クリスタルケース」(山口宇部経済新聞, 2008)を利用することも検討したい。

 まず、生のままパック詰めとすることで、粒の大きさや発色の良さなど、「栃木i37号」自体の鮮度の良さを消費者に直接伝えることができる。この鮮度の良さは、消費者にとって「栃木i37号」を購買する強い動機となるだろう。実際、一般社団法人新日本スーパーマーケット協会(2015)の調査によると、消費者が果物を購買するときに最も重視しているのは鮮度の良さである。そのため、多くの場合、加工品ではなく「果物そのもの」が手に取られているのだ。つまり、コンビニで売られている鮮度の高い「栃木i37号」は手に取られやすいので、そのことに満足を感じる消費者層は増えていくだろう。満足を感じることによってブランドロイヤルティが形成され、「栃木i37号」を再び手に取る消費者が増える。このことによって、「栃木i37号」の知名度が向上することになるのだ。

 このように、「博多あまおう」のような1つの商品における成功が、「スカイベリー」といった他の商品においても通用するとは限らない。そもそも商品が別である上、時代によって消費者のニーズも多様化しているからだ。「栃木i37号」の場合は、イチゴの消費拡大という明確な開発目的があり、コンビニの出店範囲は全国規模に広がっているという時代背景もある。過去の成功例にとらわれず、その商品の開発目的を明確にした上で、時代背景や商品の特徴に合わせたマーケティング、すなわちコンビニでのパック詰め販売が、「栃木i37号」の知名度を上げることにつながると私は考える。

【参考文献】 
一般社団法人 新日本スーパーマーケット協会(2015)「2015年度 スーパーマーケット白書」2020年1月27日閲覧, http://www.super.or.jp/wp-content/uploads/2015/02/supermarket-hakusho2015-3-0924.pdf
奥平力(2019)「成功は一部、競争も激化 曲がり角の特産品開発」『日経ビジネス』1999, 42-45.
産経新聞(2018)「【平成のイチゴはこうして生まれた】あまおう(1)王座奪還へ福岡の総力戦」2020年1月27日閲覧, https://www.sankei.com/smp/region/news/180321/rgn1803210053-s1.html
栃木県(2019)「「栃木i37号」の生産振興方針」2020年1月27日閲覧, http://www.pref.tochigi.lg.jp/g05/itigoyasai/shinhinsyu/documents/i37seisanshinkouhoushin.pdf
山口宇部経済新聞(2008)「重ねても大丈夫なイチゴパックで出荷スタート−防府のイチゴ農園」2020年1月27日閲覧, https://yamaguchi.keizai.biz/headline/518/

たかはし(2年)

やよい軒が重視すべき「自社の強み」

 2019年の春、やよい軒は一部店舗でテストマーケティングとしてご飯のおかわり自由を廃止した。代わりに、無料であったおかわりを一杯30円〜100円の有料制にし、十六穀米の大盛をプラス50円にしたのである。山田・広田・白井(2019)によると、今は消費者にとって「0円」ほど強い魅力はなく、「無料」をビジネスモデルに組み込む「フリー戦略」が一般化してきている。しかし、最近はその費用対効果を疑う企業が増えてきたという。やよい軒もそういった企業の1つと言える。やよい軒が今回のおかわり有料化を行った背景には、まず、売上高が前年比0.6パーセント増と堅調な実績を維持しており、その現状は「おかわり自由」がなければ保てないのか、という問題意識を持っていたことが挙げられる。さらに、おかわりをする人の割合がかつての7割から5割強まで減っているという背景もあったからである。また、青木 (2019)では、有料化の理由に、おかわりをしない顧客の不公平感があったからであるといわれている。

 やよい軒は、今回の有料化をあくまでテストマーケティングとして行っており、今後有料化を実際に行うかどうかを検証していくという。この有料化について、メディアでは様々な意見が挙げられている。例えば、山田・広田・白井(2019)では、おかわりする人の割合はそれほど変わらず、顧客離れも起きていないと述べられている。一方、毎日新聞デジタル(2019)によると、SNS等で多くの反感の声がやよい軒の親会社であるプレナスに対して押し寄せた、と記されている。では、やよい軒はおかわりの有料化を全店舗で本導入するべきであろうか。

 私は有料化するべきではないと考える。なぜならば、有料化すると、やよい軒は自社の強みを失い、顧客の不満も解消されず、顧客の離反行動につながると考えるからである。まず、やよい軒の強みはおかわりを自由に出来ることだと私は考える。その理由として、山田・広田・白井(2019)では、やよい軒の顧客の半数以上がおかわりをすると述べられていた。さらに、店舗内外に掲示されているポスターや、テストマーケティング後に放送されているCMでも、おかわりが無料でできることを大々的に伝えている。最近では、ユーリンチー定食がその例であるといえるだろう。こういった、多くの顧客がおかわりをしていることや、大々的にCMやポスターで、無料でおかわりができると伝えていることから、ご飯のおかわりが自由に出来ることはやよい軒の強みであると言える。

では、やよい軒が「おかわり自由」という強みを失うことは、なぜ顧客の不満解消には至らず、結果、顧客離れにつながるのだろうか。まず、今回やよい軒が有料化を行った理由の一つに、青木(2019)で言われていた、おかわりをしない顧客の不公平感からの不満があった。やよい軒は、この非おかわり勢からの不満解消策として、自社の強みである「おかわり自由」を手放したことになる。確かに、こうすることで非おかわり勢の不満は解消されたかもしれない。しかしその結果、「おかわり自由」という強みを失ってしまい、今までおかわりをしていた顧客に不満を抱かせてしまう。つまり、おかわりの有料化は、非おかわり勢の不満を取り除く代わりに、やよい軒にとって重要な、半数以上もの「おかわりをする顧客」から、新たな不満を生み出してしまうという最悪の結果を招いてしまうのである。よって、不満を解消する策であったはずの「おかわり有料化」は、結果として不満を増大させることになるのである。

 さらに、Shampanier, Mazar & Ariely(2007)の研究は、行動経済学の視点から、無料であることは需要を大きく拡大させることを明らかにしている。また、製品内容やサービスの内容が同じにも関わらず、料金が無料から有料に変われば、離反行動が発生することも明らかにしている。やよい軒の半数以上の顧客がおかわりをしている状況にも関わらず有料化を実施すれば、顧客が離反行動を引き起こすので、売上を維持することは困難である。もし、この取り組みによって、新規顧客の増加が見込めるならば売上の維持も考えられるが、有料化をしたことは新規顧客にとって何のメリットもないので、新規顧客の増加につながるとは考えられない。つまり、有料化をすると顧客の数は減少し、売上の維持はできなくなってしまう。よって、山田・広田・白井(2019)で述べられていた「有料化を行っても売上高の維持が可能」とは言えないのである。従って、やよい軒が有料化を行った背景にあった、非おかわり勢からの不公平感は解消されず、さらに売上高に関しては維持するどころか減少させてしまう。このことからやはり、やよい軒はご飯のおかわりを有料化すべきではないと私は考える。

 では、やよい軒はおかわりをしない顧客の不公平感をどのように解消すればよいのだろうか。私は、「おかわり自由」に不公平感を持つ非おかわり勢がおかわりをするようになれば、その不公平感は少なくなると考える。そのために私は、茶碗のサイズを少し小さくし、最初に茶碗に入っているご飯の量を減らせばよいと考える。その理由は、ご飯の量が少なくなる事で、非おかわり勢にもご飯が足りない状態が生まれ、おかわりをする人が増えると考えるからである。そうすれば、有料化の理由であった「おかわりをしないことからの不公平感」は少なくなるだろう。一方、今回の提案では、茶碗のサイズが小さくなってしまうので、これまでおかわりをしていた人に「おかわりに行く回数が増えることを面倒に感じさせてしまう」という懸念がある。しかし、やよい軒は自分でおかわりのご飯を入れることが出来る。従って、茶碗が少し小さくなったとしても、おかわりの際に自分で少し多めに盛れば、こういった懸念は解消されると考える。さらに、おかわりをしていた顧客がおかわりの回数が増えることを面倒に感じ、おかわりの回数が減らすと、ご飯の消費量も減る。それによって結果的に、材料費を抑えられるということも考えられるだろう。以上の理由から、私は「茶碗を小さくし最初に入っているご飯の量を少なくする」という提案をしたい。

 このように自社の「強み」は顧客を獲得するために必要な要素であり、簡単に手放してはならない。たとえ「フリー戦略」のような流行のビジネスモデルがあったとしても、新しく何かに手を出すのではなく、まず自社の強みというものを第一に考えていく事がどの企業にも必要である。その点で、やはりやよい軒はご飯のおかわりを有料化すべきではないだろう。やよい軒にとって、「おかわり自由」は自社の強みであり、たとえ顧客からの不満があったとしても、その強みを活かして手を打つ必要があるといえる。このように「強み」を活かして手を打つことで、既存顧客を逃すことなく新規顧客や問題点に対するアプローチが可能となるのである。どれほど人気のある「流行」や「ビジネスモデル」があったとしても、企業はまず自社の強みに目を向けるべきである、と私は考える。

【参考文献】
青木正典 (2019)「非おかわり勢が不公平と主張?やよい軒おかわり有料テスト導入の理由が明らかに」『J-CASTニュース』2019年10月29日閲覧.
https://www.j-cast.com/2019/04/15355310.html?p=all
毎日新聞デジタル(2019)「定食「やよい軒」、一部店舗で有料化 客から「不公平感」に意見」2019年7月15日閲覧https://mainichi.jp/articles/20190415/k00/00m/020/103000c
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山田宏逸, 広田望, 白井咲貴(2019)「新規企業という病」『日経ビジネス』1996, 28-47.

おかがわ (2年)



チャオパニックが若者に選ばれるには

 津久井(2018)によると、新規開店した衣料・雑貨店「ベースヤードトーキョー」はこれまでの店舗と趣が全く異なるものだという。「ベースヤードトーキョー」ではとがったデザインや落ち着いた色合いなど印象が違う5つのブランドがゾーンを区切って商品を並べている。その中でチャオパニックが目立つ。このブランドはもともとオリジナルブランドを6〜7割、仕入商品3〜4割を扱っている。そんな中、ベースヤードトーキョーに限っては仕入れ商品とオリジナルブランドの割合を逆転させた。なぜならSPAにより売れ筋商品に偏りが生まれ、商品が均質化してしまった結果、他社との違いを出しづらくなっているからだ、と津久井は述べている。

 そこで仕入れ商品とオリジナルブランドの割合を逆転させたことによる変化を確認するために、私は通常のチャオパニックの店舗であるチャオパニック海老名店とベースヤードトーキョーに出店するチャオパニックにと足を運んだ。チャオパニック海老名店では仕入れ商品とオリジナル商品が店内に分けられることなく配置されている。また店を見渡し商品を確認したところ、オリジナルブランドの割合は全体の6割程度といったところだ。さらに、海老名店が出店しているららぽーと海老名にある他のアパレル店舗と比較したところ、チャオパニックと似たようなテイストの商品が並んでいるように見えた。次にベースヤードトーキョーである。こちらでも仕入れ商品とオリジナルブランドが分けられることなく配置されている。店を見渡し商品を確認したところ、仕入れ商品の割合は全体の7割程度といったところだ。加えて、ベースヤードトーキョーにおいてのみオリジナル商品と仕入れ商品の割合を逆転させた理由は、他社との差別化というよりチャオパニック内で差別化する意図があった、とチャオパニックの店員さんが述べていた。つまり、商品の割合を元に戻すと、ベースヤードトーキョーに出店するチャオパニックと一般のチャオパニックが同質化してしまうことになるのである。

 ではチャオパニックは他社と差別化をするために、ベースヤードトーキョー以外の店舗でもオリジナルブランドと仕入れ商品の割合を逆転させるべきだろうか。私は逆転させるべきではないと考える。理由は二つある。

 一つ目は、利益率が落ちるからだ。チャオパニックはベースヤードトーキョー以外の店舗においては、オリジナルブランドの比率が高い。オリジナルブランドはSPAで展開されているので、コストダウンが見込まれる。対して、仕入れ商品は他社から買い取っている分オリジナルブランドと比較してコストがかかる。一方、オリジナルブランドは売れ筋商品を中心に製造するので比較的売れやすい。また、自社で生産することで規模の経済によるコストダウンが見込まれる。つまり、売れれば売れるほど仕入れ商品より多くの利益を生み出すことができる。したがって、利益を確保するためにSPAの体制維持は不可欠である。

 二つ目は、仕入れ商品に頼らずとも同程度の品質の製品を提供できるからだ。井上(2008)によると、オリジナルブランドを作るために素材の調達から小売りまでを自社で行うことで、仕入れ商品をはじめとする一般商品と同じ質を維持することができるという。また、チャオパニックであれば更なるメリットも見込める。商業界オンライン(2018)によると、パルグループは2016年に生産プラットフォーム室という部署を設けている。これは素材の共通化などにより、製品の質を上げようとしている試みである。例えば、パルグループ内のチャオパニック以外のブランドが優れた素材を使おうとした時に、チャオパニックもその同じ素材を使うことができる。このように、ブランド毎で仕入れたときに発生する単価を抑え、各ブランドの探索コストの削減を行うことができる。したがって、仕入れ商品と同程度、また仕入れ商品より優れた質の製品を販売するために、仕入れ商品とオリジナルブランドの比率は維持するべきである。

 ところが、従来通りチャオパニックにおいてオリジナルブランドと仕入れ商品の比率を維持すると、どうしても他社と似たような商品ラインナップになってしまう。そうすると、チャオパニックではなく他社で購買してもいいと考える消費者が増えてしまう。そこで私は、従来通りのラインナップを維持しつつ他社でなく自社で買ってもらえる施策が必要であると考える。その理由は、チャオパニックのオリジナルブランドには需要があると考えるからである。繊維流通研究会(2014)によると、チャオパニックは数年前から20代を中心とする若者をターゲットにしている。加えて、30歳未満の人々の洋服への支出が減少傾向にあることが明らかになっている(総務省, 2014)。これらのことから、チャオパニックの狙う顧客層はオリジナルブランドのような比較的安価かつ品質の良い商品を購買すると考える。そのため今後もオリジナルブランド中心の商品構成にする必要があるのだ。

 では、その中でチャオパニックが自社の商品を若者に選んでもらうためにはどうすればよいだろうか。私は、店内に商品のコーディネートやこだわり部分などの詳細が分かるように、QRコードを配置することを提案する。このQRコードを読み取ると、その商品のコーディネートやこだわりポイントを見ることができるだけでなく、店員がチャオパニックの服を日常で着ている写真も見えるようにする。本提案のように、商品にQRコードをつけ詳細を分かりやすくするという仕組みは、海外では実施されているようであるが、日本のアパレルでは現状この仕組みはない。

 この提案の特徴は消費者に対してコーディネートのイメージを提供できる点である。通常店内では店員が商品について話すことで顧客に情報を伝達してくれる。しかし、その商品を着用した全体像や、畳んであるだけの服と自分の家にある服との組み合わせは、店員の説明を聞いているだけではわかりづらい。そこで、本提案のように視覚的に分かる仕組みによってこそ、顧客は商品をイメージしやすくなると考える。また、本提案は雑誌等よりも顧客に商品の良さや組み合わせを訴求できると考える。店内にファッション雑誌などを置いている店があるように、雑誌が服を選ぶときの判断材料の一つになるのは間違いない。しかし、雑誌の多くはプロのモデルが写っていることがほとんどであり、彼らはどんな服でも着こなしてしまう。これでは、服やコーディネートよりもモデルの素質に目が向き、参考になりづらい。一方、この提案では店員がチャオパニックのオリジナルブランドを日常で着用している姿がアップされる。こうすることで、スタイルが良いモデルだから似合うという印象を払拭でき、決してスタイルが良くない一般人でも自分に合ったコーディネーションを見つけやすくなるのである。こうすることで、顧客は自分に似合う商品を購買しやすくなるのではないか。

 繊研新聞(2016)によると、海外ファストファッションなど大型SPAの台頭に象徴されるように、市場にはモノがあふれ、商品の同質化も進んだ。今後も多くのアパレル企業が利益率の高い自社製品に頼ることになるだろう。一方で、セレクトショップがオリジナルブランド中心で仕入れ商品を少し販売する流れもまだ続くと予測される。その中で、チャオパニックが顧客に選ばれるためには、消費者により近い存在である店員のコーディネーションによって自社の商品をアピールすることで、オリジナルブランドについて消費者に伝えやすくなると考える。その結果、顧客は他社ブランドでなく、チャオパニックでの購買を選択し、自分に似合った商品を手に取ることができるのだ。

【参考文献】
井上近子 (2008)「経営改善に対応した売場リニューアルの実証分析―セレクトショップを中心としてー」『目白大学短期大学研究紀要』44, 239-253.
繊研新聞 (2016)「今アパレルビジネスに求められること」『繊研新聞』2016年5月13日,1.
繊維流通研究会 (2014)「来年からライフスタイル提案型の取り組みも強化」2019年12月12日閲覧. http://www.apparel-mag.com/abm/article/business/530
総務省 (2014)「平成26年度全国消費実態調査」https://www.stat.go.jp/data/zensho/2014/pdf/gaiyo2.pdf
商業界オンライン (2018)『パルグループHD 井上英隆会長の「これからの経営」』2019年12月12日閲覧. http://shogyokai.jp/articles/-/674?page=2
津久井悠太(2018)「いつも「新鮮な店」追求」『日経ビジネス』1963, 50-54.

にしむら(3年)

フォーエバー21が国内事業を続けるために

 ファストファッションブランドとは、世界的な流行をデザインに取り入れつつ、低価格におさえた衣料品を大量に生産し、短いサイクルで販売するブランドのことをさす。飯泉・津久井(2018)によると、2009年ごろからブームを巻き起こしたファストファッションブランドがかつての勢いを失っている。この原因として、「メルカリ」による中古市場の活況や「ゾゾタウン」によるインターネット販売の台頭などが挙げられる。さらに、日本経済新聞(2019)によると、米ファストファッション大手の「フォーエバー21」は2019年10月でオンラインストアも含め日本事業から撤退することとなった。しかし一方で、「GU」、「ZARA」などは最近店舗数を伸ばしている。

 では、なぜ国内でファストファッションブランドが低迷している中、「GU」や「ZARA」は店舗数を拡大でき、「フォーエバー21」は撤退する事態となってしまったのか。実際に私は2019年1月下旬、新宿にある「GU」、「ZARA」、「フォーエバー21」の3店舗に直接行ってきた。この時期は主に冬物の商品が多かったが、新作では何点か春物も取り入れられていた。まず「GU」では、トップスやインナーはシンプルなものが多く、アウターやパンツは最近の流行を取り入れたオーバーサイズのものやワイドパンツなどが置かれていた。次に価格帯としては全体的に低く、安いものは399円から1990円程度、高価格なものでも3990円から5990円程度のものが多かった。また顧客層としては20代から40代の女性を中心に20代前後の学生がちらほら見られた。次に「ZARA」では、トップスやインナーはシンプルなものよりも柄物や派手なものが多く見られた。アウターやパンツも普通のコートやダウンよりは、ZARA独自のシックな黒系のものやパリコレなどで見られるような他の人とはかぶらなそうなデザインのものが多かった。次に価格帯は「GU」と比べると高く、低価格なものでも2000円から4000円程度、高価格なもので7000円から15000円程度の商品が置かれていた。また顧客層は男女問わず20代〜50代であった。では、「フォーエバー21」に実際に行ってみると、若者向けな商品が多く、トップスはシンプルなパーカーなどもあれば柄物のシャツなども置かれていた。アウターは、デニムジャケットやMA-1などがあり、中には奇抜な色のブルゾンジャケットなども置かれていた。価格帯は「GU」と同じくらい低く、安いもので990円から2400円程度、高価格なもので3000円から6000円程度で売られていた。顧客層は男女問わず10代から20代が多かった。品質についても比較するために3店舗のロングTシャツを実際に比べてみると、「GU」は綿100%などの普通のロングTシャツだが、「ZARA」はシルク製のものもあり、他ブランドと比べると高品質であった。「フォーエバー21」はポリエステル100%で少し生地は薄かった。

 上記より、この3社では価格帯、顧客層、品質という面で違いがあった。まず価格帯では、「フォーエバー21」と「GU」の2社が同じくらい低価格で商品を提供しているのに対し、「ZARA」は高価格の商品が多かった。次に、顧客層では「GU」と「ZARA」の2社が20代から50代と幅広い顧客層に対し、「フォーエバー21」は若者の顧客が中心であった。最後に、品質面では比較的「GU」「ZARA」が高品質なのに対し、「フォーエバー21」は低品質であった。以上のことより「フォーエバー21」は顧客層や品質といった面で「ZARA」や「GU」より劣っていた。これが撤退の一因であったのではないかと考える。
 
 では、「フォーエバー21」が「ZARA」や「GU」のように人気のあるファストファッションブランドに対抗するにはどうすれば良かったのか。私は3つの取り組みが必要であったと考える。まず1つ目は、商品の品質の向上である。2009年ごろファストファッションが流行し始めた当時は安ければ消費者に買ってもらえたが、最近は安いだけでは消費者には受け入れてもらえない。その理由として、この数年間で多くのファストファッションブランドが台頭したからである。同じようなデザイン性で同じような低価格帯であれば、消費者は品質の差で判断する。実際に「フォーエバー21」にとって競合となったのは、先ほど挙げた「GU」である。「GU」は低価格に加えて価格に見合った品質の商品を提供することで人気を得ることができたと考える。したがって安さだけでない製品の品質という面が重要となってくる。

 2つ目は、顧客層の拡大である。「フォーエバー21」は若者を中心のターゲットとしてきたが、若者だけをターゲットに商品展開を行うのは難しかったと考える。有井(2016)によると、近年若者のファッション離れが起きており、若者がファッションに興味を示さなくなっているという。そうなると、「ZARA」や「GU」のように幅広い顧客層をターゲットとし若者以外の顧客から人気を得ることが必要となってくる。

 そして3つ目は、消費者の流行に敏感に対応することである。先ほども述べたように、ここ数年間で多くのファストファッションブランドが台頭した。そのため同じようなデザインの商品を扱う店舗が多く存在する。実際に3店舗に行ったときも全く同じではないが似ているデザインの商品をそれぞれの店舗で扱っていた。そうなると、いかに早く消費者の流行を捉えた商品展開を行えるかがカギとなる。この商品展開の速さで人気を獲得したのが「ZARA」である。波多野(2017)によると、「ZARA」は2週間というサイクルで新商品を導入し、消費者を飽きさせない商品展開を行っている。この流行を捉える速さが遅いと、他のファストファッションブランドに模倣され、デザインに差がない商品が提供されるのである。これら3つの取り組みを行うことで「フォーエバー21」も「GU」や「ZARA」に対抗できたのではないだろうか。

 しかし、国内で「フォーエバー21」が生き残こるのは、以上の取り組みだけでは難しかったと考える。なぜなら、上記の取り組みを行っただけでは、「GU」、「ZARA」に追いつくことができても、消費者から人気を得られるとは限らないからである。そのため「フォーエバー21」が生き残るためには、さらに差別化を図る必要があった。では、「フォーエバー21」がどのように差別化を図ったら生き残れたのだろうか。「フォーエバー21」の特徴は、主に低価格な商品を提供していること、多様なデザインの商品を扱っていること、店舗面積が広いこと、である。そこで、私は「フォーエバー21」にサブスクリプション型の家具レンタルサービスを利用する、これらの特徴を活かした新たな売り場づくりを提案したい。具体的には、「フォーエバー21」が家具レンタルサービスの企業から月額制で家具や雑貨を揃え、既存のアパレル商品と組み合わせた売り場づくりを行うことである。

 この提案によって「フォーエバー21」が差別化を図れる理由を2点挙げよう。1点目は、家具や雑貨を衣服の周りに取りそろえることで、消費者に「フォーエバー21」の衣服を着ているイメージを持たせることができる点である。現在の「フォーエバー21」の店舗は、衣服をただ並べているだけで、マネキンが着ている衣服もどこのシーンで着る服なのかいまいちイメージのしにくいものが多い。そこで、派手でポップなデザインの衣服には明るいカジュアルな家具・雑貨を揃えた空間を、ドレス系の衣服ならばゴージャスで大人びた家具・雑貨を揃えた空間を提供することで、消費者に衣服を着ているイメージを持たせることができる。Kotler(1974)によると、店舗空間の雰囲気は消費者の知覚的・感情的反応を刺激するので、消費者の購買意思決定において商品そのものよりも大きな影響を持つという。つまり、アパレル商品にあった売り場を作ることで消費者の購買意欲を高めることができると考える。2点目は、「フォーエバー21」の店舗面積を活用できる点である。「フォーエバー21」の店舗数は2019年10月現在で全国に14店舗あった。店舗数は少ないが、他のファストファッションブランドの店舗と比べてそれぞれの面積は大きい。この店舗面積の大きさを活用すれば、上述したような様々なライフシーンでの売り場づくりを提案することができる。
 
 では、なぜサブスクリプション型の家具レンタルサービスを利用する必要があるのか。理由としては2点ある。まず1点目に売り場づくりのための家具・雑貨を取り揃えるコストを抑えられるからである。例えば「subsclife」という家具レンタルサービス企業を利用したとしよう。subsclife(2019)によると、「subsclife」は60ブランドの中から店舗の要望に合わせた家具や雑貨を月額500円から提供してくれる。そのため、「フォーエバー21」が他社から家具・雑貨を仕入れるよりも低コストで売り場づくりを実現することができる。2点目に時期や消費者の流行に合わせて家具や雑貨を変えることができる点である。「フォーエバー21」の商品サイクルは基本4週間で新商品が店頭に並ぶ。このサイクルに合わせて店内の売り場を変えようとすると、家具・雑貨を購入するだけで非常にコストがかかる。しかし、サブスクリプション型で家具・雑貨をレンタルすることによって、安価かつ柔軟に家具・雑貨を変えることができる。そうすれば消費者の流行に敏感に対応することができ、顧客が実店舗に足を運ぶきっかけを作ることができると考える。
 
現在、国内では中古市場の活況やネット販売の台頭により、ファストファッションブランドが低迷している状況にある。特に海外から国内に進出してきた外資系ブランドの「オールドネイビー」や「フォーエバー21」はわずか十数年で日本から撤退している。今後国内でファストファッションブランドが生き残るためには、独自の強みを活かした店舗展開が必要である。「フォーエバー21」も強みを活かして、サブスクリプション型の家具レンタルサービスを利用し、自社のアパレル商品に合った売り場づくりを行うことができれば、日本国内でも生き残れたのではないのだろうか。

【参考文献】
FOREVER21 (2019) 「店舗案内」 2019年7月30日閲覧, https://www.forever21.co.jp/shop
波多野久美 (2017) 「ZARAの最速を実現する仕組み」『商業界ONLINE』 2019年5月16日閲覧, http://shogyokai.jp/articles/-/56
飯泉梓, 津久井悠太 (2018) 「メルカリ人気、格安衣料が失速」『日経ビジネス』1965, 11-5.
Kotler, P. (1974). Atmospherics as a marketing tool. Journal of Retailing. 49(4), 48-64.
日本経済新聞(2019) 「フォーエバー21破綻、日本など40カ国から撤退」『日本経済新聞』 2019年9月30日,夕刊, 3. 2019年10月31日閲覧.
Subsclife (2019) 「subsclifeとは」 2019年10月31日閲覧, https://subsclife.com/about-subsclife-2b/
有井太郎 (2016) 「『若者のおしゃれ離れ』は本当に行っているのか」 『DIAMOND online』 2019年5月8日閲覧, https://diamond.jp/articles/-/99973

すずき(3年)


高級ホテルヒルトンのおもてなしのデジタル化

 北西(2018)によると、米国の大手ホテル会社ヒルトンが、デジタル技術を生かした新たな接客を日本のホテルで開始した。スマホのアプリを使うことで顧客がフロントでのチェックインやチェックアウトの手続きを簡単に済ますことができたり、部屋の設備を操作できるという仕組みである。つまり、ホテルの従業員が面と向かってもてなすのではなく、スマホを用いて間接的にもてなすということである。この仕組みによるホテル側のメリットは、スマホを介して宿泊客とつながることで、顧客ごとにきめ細やかなマーケティングが可能になるほか、フロント業務の軽減化といったものが挙げられる。

 北西(2018)によると、ヒルトンはこのようなスマホによる「おもてなし」で、競合との違いを打ち出そうとしている。では、ヒルトンはスマホによるおもてなしで本当に競合との差別化を図れるのだろうか。

 私は、スマホによるおもてなしは他のホテルとの差別化に繋がると考える。その理由は、現在深刻な人手不足に陥っているホテル業界において、スマホによるおもてなしは業務を効率化し、他社が行えていない違った価値の提供を可能にすると考えるからである。

 具体的には、スマホによるおもてなしを行うことで、ホテルでの2つの業務を効率化できると考える。まず、1つ目はフロントでのチェックイン手続きの効率化である。ホテルでのチェックインの際はフロントで必要事項の記入を行わなければならない。宿泊客は面倒さを感じ、また、従業員は記入する間手持ち無沙汰なこともある。さらに、複数人の宿泊客に対応するためにフロントには多くの従業員が配置されているが、宿泊客が並んでいなければ人員余剰のことも少なくなかった。しかし、宿泊客はヒルトンのアプリを用いれば、事前にチェックイン手続きが可能になる(ヒルトン, 2019)ので、フロントでの業務は事前に入力されていた情報の確認作業だけになる。したがって宿泊客がチェックインにかける時間を減少させることができるだけでなく、従業員の作業時間も短くなり、配置人数も減らせるようになる。2つ目に、清掃業務の効率化である。これまで清掃員は事前に部屋内部の状況がわからないため、掃除をする際に宿泊客が部屋にいるかフロントに確認を取っていた。これにより、何回もフロントに確認する手間や、部屋に人がいるかどうかわからないために作業が進まないなどの問題が生じていた。しかし、このアプリの情報を活用することによって宿泊客が今部屋に滞在しているのかわかるので、フロントに確認する作業がなくなる。したがって作業時間が短縮するのだ。

 このように人員や時間の効率化をうまく行うことができれば、今まで行えていなかったきめ細やかな接客という部分に注力することが可能になる。では、余剰人員を用いて競合他社とは違った価値を提供するにはどうすれば良いだろうか。

 私は、効率化によって余剰になった人員を用いてバトラーサービスを行うことを提案したい。バトラーとは、宿泊客をチェックインからチェックアウトまでサポートするのが役割であり、宿泊客一人一人に専属で付いて身の回りの世話から些細な要望に応えるのがその仕事である。よくコンシェルジュと混同されることもあるが、コンシェルジュは定位置に配置され宿泊客の案内やサポートをする仕事であり、バトラーはお客様に付き添い自ら積極的にもてなす仕事である。ヒルトンでは以前にも「お花見」や「ビアガーデン」といったイベントの際にもバトラー付きのVIPラウンジというものを提供してきたが、バトラーがつくのは特別なイベントの際だけであった。そこで、スマホのアプリ等デジタル化を用いたバトラーサービスを提供することで、宿泊客に対してよりきめ細やかなおもてなしができると考える。

 バトラーに求められるものは、宿泊客が求めていることを先読みし、柔軟に対応し接客することである。高度な技術が求められ、離職率の高いホテル業界(厚生労働省, 2018)では、なかなかそういった人材を育てることは難しい。しかし、ヒルトンが進めているデジタル化によって宿泊客の詳細なデータを蓄積・管理することができれば、高度な技術を必要とするバトラーサービスを補完し、提供することができるのではないだろうか。具体的には、ヒルトンが提供しているアプリを用いて、宿泊客の食事、寝具の素材などの嗜好や宿泊する際のスケジュール調整などの要望といったデータを集めることが可能になる。そして、今までは一人の宿泊客に対し何回も同じ担当者が付くことによって得られていた情報を、担当者が異なる場合でも容易に共有することが可能になり、従業員間の情報共有にかかる情報伝達コストを抑えることができる。このように、おもてなしのデジタル化によってコストを抑え、人員や情報をうまく利用することで、専門性の高いバトラーという役職を専門性の高くないスタッフでも担うことができるようになる。そうすることで、宿泊客に対し比較的安い価格でバトラーサービスを提供していくことができるようになるのだ。

 今後ホテルを含む宿泊業界全体では、オリンピックや観光客の増加により、さらに市場の拡大が見込まれる。しかし、ホテル業界では人手不足の問題を抱えているため、競合のホテルとの差別化が難しい。その中でヒルトンは独自のデジタル化を用いた戦略により、人手不足の現状の中でも、業務の効率化を行い、得られた宿泊客の情報の共有、活用をすることで、よりきめ細やかなおもてなしを提供できるようになる。レッドオーシャンとなった市場で、業務効率化を行い他社とは違った価値提供をすることが可能になれば、既存顧客の維持に加え、さらなる顧客を獲得できるようになると私は考える。

【参考文献】
ヒルトン (2017)「ヒルトンDigital Key(デジタルキー)」2019年6月24日閲覧. https://hiltonhonors3.hilton.com/ja_JP/hhonors-mobile-app/digital-key.html
北西厚一 (2018) 「スマホで『おもてなし』の勝算」『日経ビジネス』 1958, 18.
厚生労働省(2018)「平成30年雇用動向調査結果」2019年9月12日閲覧. https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/doukou/19-2/dl/gaikyou.pdf

ただ(3年)

マニーがより多くの市場で競争優位を確立するために

 武田・藤村・高槻・広岡(2018)によると、大企業に負けない隠れ高収益企業の利益率の源泉の一つとして、ニッチを貫き通す点があげられている。その一つの例として、栃木県宇都宮市の医療機器メーカー、マニーがある。マニーは1956年に創業され、2018年8月期の売上高は200億円、営業利益は50億円である(マニー, 2018)。マニーは経営方針として、ニッチ市場(年間世界市場5,000億円程度以下)以外に参入しないことを挙げており、武田 他(2018)はその利点としてライバルの持っている技術を研究し尽くしていることを挙げる。

 その具体例が、マニーの品質へのこだわり(マニー, 2019)である。マニーは製品の特性毎に、常に「世界一の品質」を保持した製品であるかを検証することを業務の中核に据え、年2回「世界一か否か会議」を開催している。この会議ではマニー製品および競合他社製品を市場から入手し、製品の特性毎に試験を行い、マニー製品の品質を確認する。「世界一の品質」を逃した特性に対しては世界一を奪還できるようにアクションプログラムを作成し、次回までに執念を持って改良に取り掛かる。約一年の改良を続けても世界一にならなければ「撤退もやむなし」と判断する決まりがある。

 しかし、約一年間の改良を行っても世界一の品質にならなかったからという理由のみで、撤退を決めるべきであろうか。

 私は、この決まりのみで撤退を決めるべきではなく、現在のように約一年間の改良期間を経た上で、マニー製品の品質の向上具合が競合他社のなかで一番であれば今後も改良を続け、一番でなければ撤退を決めるべきであると考える。なぜなら、品質の向上具合が競合他社よりも勝っていれば、確実にどこよりも成長していることを意味し、今後マニーが世界一を奪還できる可能性が高いと考えるからである。逆に、品質が向上していない、あるいは向上具合が他社に比べて劣っている場合は、今後世界一になる可能性が低いと考えるため、撤退するべきであると考える。現在のマニーは、改良期間後の一時点で世界一でないのならば撤退を決める。しかしこれでは、どんなに品質が向上したとしても世界一でないのならば撤退することになるので、近い将来世界一を奪還できる可能性のある製品でさえも撤退してしまう可能性が高くなる。従って、一定期間内での品質の向上具合を見て撤退するか否かを決める必要があると考える。

 このとき、再度改良を続けることを決めた製品は、撤退せずに今後も研究を行っていくため、マニーが抱える開発製品数が増え、研究開発コストが増加してしまうのではないかという懸念がある。確かに、製品数が増えるとコストは増加するだろう。しかし増加分のコストは、大量生産を行い、規模の経済や経験効果がうまれることで補うことができると考える。顧客にとってマニーの取り扱う小物医療用消耗品は一度にたくさん必要であるため、マニーは大量生産をする必要がある。加えて、マニーの売上高は平成26年から平成30年にかけて海外での販売を強化したことにより増加傾向である。また、製品の増産が軌道に乗ったことで営業利益が増加している。医療機器業界においては、先進医療の導入が進み、新興国では人口の増加及び経済発展に伴う医療インフラの整備が進んでいるため、全体としては引き続き市場の拡大を見込んでいる(マニー, 2018)。このことから、今後もマニー製品の需要は伸びていくと考えられるため、大量生産することになる。大量生産をすることで、研究開発費や設備費などの固定費的な支出に関して1個当たりのコストが下がり、規模の経済がうまれる。また、製品を多く作ることにより、生産ノウハウが蓄積され、製造コストが下がることによって経験効果がうまれる(和田, 2011)。故に、増加分の研究開発コストは、規模の経済や経験効果がうまれることで補うことができると考える。

 このように、従来のように改良期間後の一時点で世界一か否かを判断してしまうと、今後世界一になる可能性のあるものも撤退を決めてしまうかもしれないので、マニーは「世界一か否か会議」において、改良期間内の品質の向上具合をみるべきであると考える。改良期間内の品質の向上具合をみることで、マニーは今までよりも多くの世界一の製品を開発していくことができるだろう。つまり、マニーがより多くの市場で競争優位を確立するためには、多数の世界一の製品を持つことが必要だ。

【参考文献】
マニー株式会社 (2018) 「2018年8月期有価証券報告書」 https://ssl4.eir-parts.net/doc/7730/yuho_pdf/S100EMX4/00.pdf 2019年7月7日閲覧.
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武田健太郎, 藤村広平, 高槻芳, 広岡延隆 (2018) 「隠れ高収益企業」 『日経ビジネス』 1959, 22-39.
和田剛明 (2011) 『よくわかる経営管理』 詐, ミネルヴァ書房.

よしだ(3年)

OXの車いすが選ばれるためには

 吉野(2018)によると、オーエックスエンジニアリング(以下、OX)は、車いすの製造、販売を行っている企業である。特に、競技用車いすにたくさんの投資を行っており、競技用車いすにおいて5割というシェアを獲得するトップメーカーだ。また、OXの日常用車いすに関しては、この競技用車いすの技術を活かして製造されているため、他メーカーの車いすよりも軽量で俊敏性に優れており、小回りの効く製品となっている。そして、剛性にも優れており、「強く軽い車いす」であることが特徴だ。さらに、デザイン性にもこだわっており、スタイリッシュな車いすを販売している。しかし、日常用車椅子においてOXはトップメーカーとは言えない。何故なら、一般財団法人自転車産業振興協会技術研究所(2016)によると、日常用車椅子のシェアの8割はOX以外の4つの大手メーカーが占めているからである。

 車いすの販売方法は少し特殊である。車いすを購入する際、「車いす判定会」というものがある。「車いす判定会」では、医師立ち合いの元、一人一人の顧客にどのような車いすがあっているのかが判定される。また、それぞれの顧客に必要と判定された機能に対しては、国から助成金が出る。そして最終的に顧客がどこのメーカーの車いすを購入するかは、顧客の金銭的な要望などと必要な機能を考慮して、医師が決定するとのことだ。OX関東VIVIT店店長古谷様の話によると、金銭的に助成金内で抑えたいと要望を出す顧客が多いとのことだった。しかし、OXの車いすはどのモデルも高価である。よって、顧客の選択肢の中からはじかれてしまうとのことであった。このように、なかなか顧客の選択肢に入るのが難しい中で、OXは本当にこのまま高価格帯の車いすの販売を貫くべきなのだろうか。

 私は、広く一般の顧客には選ばれない現状ではあるが、工夫した販売促進を行えば、高価格帯の製品を貫いたままでも将来的に顧客を獲得できると考えている。何故ならば、OXの車いすがこだわり消費をもたらす製品であると考えるからだ。

 清水(2007)によると、こだわり消費とは、商品購入に際して、単に価格のみを重視するのではなく、様々な要素を選択条件とし、その中で自らの価値基準に従い、多面的な評価で購買を決定させる消費者行動のことを指す。清水(2007)では、消費者はただ安いものをとにかく購入するのではなく、「こだわり消費」を行う性質があると述べられている。そこで、顧客はOXの車いすにこだわりを持って購入するのではないだろうか。

 OXの車いすは、上記で述べた通り競技用車いすの技術を活かし高い性能を持ち合わせている。まず、フレームなどの車いすの素材にはカーボンプレートを用いている。カーボンプレートとは、鉄に比べて10倍の強度を持ち、それでいて1/4の軽さを特徴に持つ素材だ。この素材を車いすのメインフレームを始めとする各部品に用いることで、従来の車いすよりも軽量且つ剛性に優れた車いすとなっている。次に、「クロスメンバー」という部品を用いていることも特徴の1つだ。これは車いすの左右のメインフレームを繋ぐことによって剛性をさらに強くする補強部品である。この部品があることによって、操作する力が最大限に路面へと伝えられ、軽く漕ぐことが出来るようになる。さらに、メインフレームが安定し、うねりや起伏を感じさせない乗り心地を実現させるのだ。このように、上記の素材や部品は、剛性や操作性と言った面で高い性能をもたらしており、車いす利用者の毎日の移動をより快適にしているのである。さらに、他メーカーの車いすよりも軽量であるため、長時間の移動で腕が疲れるといったようなことはなくタイヤを俊敏に動かすことが出来る。加えて小回りも効くため、自分の行きたい方向へ素早く移動することが可能である。つまり、車いすを自分で漕ぐ際に、より体への負担を減らし、楽に動かすことが出来るようになるのだ。

 また、従来の車いすは細いパイプで直線的に作られているが、OXの車いすは太いパイプで曲線を描いた作りになっており、他メーカーよりも見た目にこだわっている。このようなスタイリッシュな車いすを利用することによって前向きな気持ちになれる顧客が一定数いるのではないかと考えられる。それは、通常の車いすでは気分が上がらず、「カッコ悪い車いすでは出掛けたくない」と考える顧客である。そのような顧客は、OXの車いすを利用することによって、積極的に外へ出掛けたいという気持ちを抱くことが出来るのではないだろうか。

 このように、OXの車いすを選べば他メーカーの車いすでは得られないような操作性やスタイリッシュさを毎日享受することが出来る。従って、消費者は、機能性とデザイン性を追求しているOXの車いすにこだわりを持って購入するはずだ。しかし現状として、多くの顧客は車いすの購入にこだわりを持たず、判定会の時点で「安価な車いすで十分だ」と思ってしまっている。そのため、こだわりを持っているからこそ高価格でも購入したいと考える消費者はまだ少ない。重要なのは、この判定会より前に顧客へOXの車いすの優れた機能性やデザイン性を訴えかけ、車いすにこだわりを持つ顧客を多く獲得していくことではないだろうか。

 そこで私は、OXの車いすの特別な乗り心地に気づいてもらうために、病院での試乗イベントの実施を提案したい。その際には、様々なメーカーの車いすと比較して試乗させる。何故なら、顧客は、OXの車いすと他メーカーの車いすの両者に乗り比較することで、OXの車いすが「圧倒的に機能性や乗り心地に優れており、他メーカーよりもスタイリッシュで外に出かけたくなるデザイン」ということに気づくことができるからだ。特に機能性に関しては、顧客は乗って試してみてこそ、他メーカーよりも頑丈で尚且つ小回りが効くということを感じられる。乗り心地の違いに気づけば、元々は安価な車いすで良いと思っていた消費者であっても、車いすにこだわりを持つことの重要性を感じるのではないだろうか。また、このイベントは、病院の中、もしくは入り口付近で開催することを提案する。何故なら、車いすの購入を検討している人々にとって、少しでも遠いところへわざわざ出向くのは負担となるからだ。イベントに足を運ばせるのではなく、通院のついでに立ち寄れる場所で開催することによって、車いすの購入を検討している方が少しでも参加しやすいイベントとなり、より多くの顧客が車いすにこだわるようになるきっかけを作ることが出来るのである。

 このように判定会前に顧客へアプローチをかけて、特別な乗り心地に気づいてもらうことが出来るとすれば、車いすの購入にこだわりを持つ顧客は多くなり、結果的にOXの車いすを選ぶ人が増えると考えられる。そのためにも、コストをかけてでも他メーカーにない優れた機能性やデザイン性を捨てることなく追求していくべきだ。たとえ高価格帯の車いすの販売を貫いても、機能性やデザイン性を追求しそれらを顧客に感じてもらうことが出来れば、こだわって選んでくれる顧客を増やすことが可能ではないだろうか。よって私は、OXは高価格帯の車いすの販売を貫くべきだと考える。


【参考文献】
一般財団法人自転車産業振興協会技術研究所(2016)「車いす技術課題調査 報告書」
http://www.jbpi.or.jp/report_pdf/2016_1.pdf 
オーエックスエンジニアリングHP「製品紹介」http://www.oxgroup.co.jp/wc/products/products_syudou.html 
清水英範 (2007)「生活者の意識から「こだわり消費」を考える」『情報誌CEL』52,66-77.
吉野次郎(2018)「五輪に挑む車いすのフェラーリ」『日経ビジネス』1953, 62-63.

ほりいけ(3年)

ホールフーズが日本の消費者に受け入れられるために

 山崎・長江(2018)によると、米ネット通販最大手のアマゾン・ドット・コムは、2017年夏に買収したホールフーズとの相乗効果により、着々とリアル店舗へ進出している。これにより、既存の食品加工メーカーは計り知れない打撃を受けると予測される。なぜなら、ホールフーズでは、多様なプライベートブランド(以下PB)を展開しているからだ。実際、ニューヨーク市内のホールフーズではナショナルブランド(以下NB)は隅に追いやられ、PBが売り場の大半を占めている。さらに、それらPBはオーガニックなものが多く、健康志向を売り物にしている。
一方、日本のスーパーを見るとまだまだNBの売り場が大半である。しかし、オーガニックを売りにしているNBは、イオンなどの日常的に使うようなスーパーで取り扱われているものの数が少ない。では、健康志向を意識したホールフーズのPBが日本に進出してきた場合、日本の消費者に受け入れられるのだろうか。

 私は、ホールフーズのPBは日本の消費者に受け入れられる、と考える。理由は2点ある。1点目は、日本人のオーガニック志向が高まっているからだ。国際環境NGOグリーンピース(2018)によると、「国産オーガニックの野菜やお米を全店舗に置いてください」という署名活動に対し、9,254筆の署名を集めたという。今回は野菜やお米に限られた署名活動であったが、私は日本人が「オーガニック食品を生活に取り入れたい」と思いはじめている証拠であると考える。そのため、オーガニック食品を生活に取り入れたいと考えている人は、ホールフーズへ足を運んだ際にNBとPBを比較し、より添加物が少なく健康的なホールフーズのPBを購入するだろう。

 2点目は、価格が安いからだ。店頭に並んでいる日本のオーガニック商品を見ると、他の商品に比べて高価格な印象を受ける。しかし、ホールフーズのPBはオーガニックに特化しているのにも関わらず、日本のNBに比べて安価に購入することができる。例えばいちごジャムなら、「アヲハタ 55 イチゴ」は¥438(400g)、ホールフーズのPBは$3.99(482g)。100g当たりで考えると109円/gと93円/gとなるため、ホールフーズの方が安い。また、ポテトチップスなら、「カルビー ポテトチップス うすしお味」は¥218(135g)、ホールフーズのPBは$2.99(283g)。100g当たりで考えると161円/g と119円/gとなり、こちらもホールフーズの方が安いのだ(イトーヨーカドーネット通販 2018/10/31閲覧)(1ドル=112.85円 2018/10/31)。

 しかし、これまでカルフールやウォルマートといった外資系スーパーが日本に進出しては、母国イメージの壁や既存のスーパーとの差別化不足で取引先が少なかったことなどを理由に撤退を余儀なくされてきた(田中2017)。では、仮にホールフーズが日本に進出する場合、どのように既存のスーパーと差別化するのが良いのだろうか。ホールフーズの特徴は、取扱商品が多いこと、自然派食品を取り扱っていること、アマゾンの傘下に入ったことなどである。そこで、私は3つ提案したい。1つ目は、取扱商品の多さを活かして中型店を出店することである。なぜなら、中型店はストレスなく買い物できるからだ。例えば、小型店は売り場のスペースが限られているため取扱商品を絞る必要がある。そのため、せっかく来たのに目当ての商品がなかったというストレスが発生しうる。また、大型店は広い売場を歩き回り、数ある商品の中から目当ての商品を探さなければならないため、あまり利用しない人にとってはすぐに見つからないというストレスになりうる。そのため、中型店であれば先ほどのストレスを感じることが少なくなり、小型店の多い既存のオーガニックスーパーや大型店の多い外資系スーパーと差別化できるだろう。また、アマゾンはホールフーズを買収したことで、既存の配送拠点とは別に実店舗をネット通販の配送拠点に使うことができるようになった。このとき、大型店を出店すると立地の制約から出店場所が限られる可能性があり、小型店だと倉庫に使うスペースが十分に取れない可能性がある。そのため、配送拠点を兼ねたスーパーを出店する際には中型店が向いていると考えられる。

 2つ目は、オーガニックに特化したPBを扱っていることから、惣菜も無添加調理したものを販売するのがよいと考える。近年、単身世帯の増加や女性の社会進出の影響で中食の市場規模が大きくなっている。日本惣菜協会(2018)によると、中食の市場規模は10兆550億円で16年より2.2%増加したという。日本人が以前より頻繁に惣菜を食べるようになっていることから、添加物をなるべく使っていない惣菜の需要が高まるのではないだろうか。なぜなら、添加物の入ったコンビニ弁当や外食で食べるものはだんだん飽きがくるが、家庭で出てくる添加物の少ない食事は飽きがこないからだ。そのため、あまり自炊をしない人にとって、シンプルな材料で作られる惣菜は母親が作る料理のような存在となり、毎日でも食べたいと思うのではないだろうか。しかし、既存のスーパーを見ると惣菜を販売しているものの無添加調理されたものは少なく、多くは賞味期限を延ばすための添加物や化学味調味料などが使われている。そのため、ホールフーズは添加物の少ない家庭で作るような惣菜を販売するという点で既存のスーパーと差別化できるだろう。
 
 3つ目は、アマゾンプライム会員との相乗効果を狙うことである。例えば、配送サービスだ。平山(2018)によると、アメリカでは既にプライムナウのシステムと人員体制で配送を行なっているという。そこで日本では当日配送サービスを実現する。これにより、重いものを持って帰る手間が省け、悪天候時やお年寄りの方、子ども連れの買い物が楽になるだろう。送料については、プライム会員には送料無料でサービスを行うと良いと考える。こうすることで、既にプライム会員である人の集客が見込めることや、送料を無料にしたい人が新たにプライム会員になるため、結果としてホールフーズとアマゾンにWin-Winの関係が生まれるだろう。また、アメリカのホールフーズではプライム会員への割引を行なっている。このサービスを日本でも導入することで、さらなる顧客獲得に繋がると考える。
 
 これまで、日本に進出した外資系スーパーの多くは、既存のスーパーとの差別化不足などで撤退を余儀なくされてきた。このことから、ホールフーズは日本に進出する際、既存のスーパーと何らかの差別化をする必要がある。そこで、取扱商品の多さを活かした中型店の出店、無添加調理された惣菜の取り扱い、アマゾンプライム会員との相乗効果を狙うといった取り組みを行うことで、小型店の多い既存のオーガニックスーパーや大型店の多い外資系スーパーと差別化することができると考えた。このような取り組みにより、ホールフーズは日本でも受け入れられるのではないだろうか。

【参考文献】
アマゾンジャパン「ヘルプ、配送料について」2019年3月26日閲覧,
https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/display.html?ie=UTF8&nodeId=642982
平山幸江(2018)「買収発表から1年、今、どうなっている?アマゾン傘下のホールフーズ・マーケット、その後」『商業界online』 2019年4月18日閲覧, http://shogyokai.jp/articles/-/826
一般社団法人日本惣菜協会(2018)「2018年版 惣菜白書」http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/wp-content/uploads/hpb-media/hakusho2018_digest1.pdf
国際環境NGOグリーンピース (2018)「加速するオーガニック市場!イオンとユニーに署名を提出しました」2018年11月12日閲覧,
http://www.greenpeace.org/japan/ja/news/blog/staff/blog/61381/
田中道昭(2017)「日本でコストコが成功し、カルフールが失敗した理由」『ニューズウィーク日本版』2018年12月05日閲覧, https://www.newsweekjapan.jp/m_tanaka/2017/02/post-1_1.php
山崎良兵、長江優子(2018)「アマゾン攻勢、食品NBに打撃」『日経ビジネス』1960,12-13.

たけおか(3年)

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