起業の科学Ch5

要約
 プロダクトがPMFを達成したスタートアップは、その後スケールしていくが、その前にユニットエコノミクスが健全化されているか確認する必要がある。ユニットエコノミクスとは、顧客1人あたりの採算性のことで、ユーザーを1人獲得した時に、利益が出ているのか損失が出ているのかを表す指標である。LTV(生涯利益)からCPA(顧客獲得コスト)を引き、その結果プラスであれば健全化されていると考えて良い。
 LTVを高めるためには、顧客を定着させることが最重要である。その手法として、マジックナンバーを超えさせること、熱狂顧客を作り出すこと、ヒアリングによって定着率が低い理由を分析することが挙げられる。一方、CPAを下げるためには、有料の顧客獲得とオーガニックの顧客獲得を使い分けすることが重要であると述べられている。
 本書全体のまとめとしては、「リーン・スタートアップ」で打ち出された「Build(構築)-Measure(測定)-Learn(学習)」のループをいかに効率よく回し、どれだけカスタマーの反応を精緻にとらえられるかが重要であるということである。スケールすることで、スタートアップは一般企業へと自己改革していく段階を迎えるが、「構築-測定-学習」のループを回すことの有効性は変わらない。

ディスカッション
 本章においては、ユニットエコノミクスを健全化してからスケールをすべきという話がされていたが、これらの過程を飛ばしてスケールしようとしてしまうスタートアップは、なぜユニットエコノミクスを健全化せずにスケールしてしまうのかというディスカッションを行った。
 結果、競合が出てきて焦ったからといった意見や、短期的視点しか持てていなかったという意見、目先の利益しか見えていないという意見、ネットワーク外部性によってあとで取り返せるだろうという楽観的思考という意見が挙げられた。これらの中から、競合が出てきたからという場面に絞り、その場合どうしていけばいいのかというディスカッションを行ったところ、ユニットエコノミクスを健全化させるよりも先にデファクトスタンダードを取りに行くべきという意見が多く挙がった。デファクトスタンダードを取ることで、まずは競合に打ち勝ち、その後ユニットエコノミクスを健全化し利益を回収していくというフローにすることで、競合に対して常に優位であり続けることができるという結論となった。
 今回のディスカッションでは、ユニットエコノミクスを健全化するよりも先にスケールすべきという、「起業の科学」に書かれている内容と違った結論に至ったというため、面白い議論になった。しかし、ディスカッションでは一部の意見が強くなってしまっていて反対意見が出にくかった面もあり、そういった部分は今後のディスカッションで課題となるだろう。これにて2018年度中野ゼミナールの輪読は完結である。
きたはら(4年)

起業の科学Ch4.pp218-245

要約
通常、MVPを市場に投入して最初の学びを得た後は、それをもとに軌道修正した二回目の移行のユーザーストーリーに取り掛かることになる。二回目以降のスプリントで重要になってくることは、今回作るMVPと前回のMVPを定量分析で比べた時に、数値的な改善がみられているかを確認することだ。ここで重要なのは、分析で得られた細かい数字なのではなく、カスタマーの評価が前回よりも明らかに改善しているかどうかという点だ。このスプリントのサイクルを抜け出す条件は、カスタマーが継続的に欲しがるプロダクトを実装し、PMFを達成した時だ。PMFを達成していると判断できるのは、ユーザーの高いリテンションを保てているとき、カスタマー獲得から売り上げを獲得するまでのながれが確立されているとき、リーンキャンバスの項目全体を見て成立しているとき、の三つの条件を満たす場合である。
 ユーザーの定着率を上げるためには、上記の大きな軌道修正に加え、「UX改善」という小さな軌道修正を常に継続していくことも重要である。しかし、UXを改善するといっても、単純にプロダクトの機能を増やせばよいわけではない。必要以上に多くの機能を追加してもほとんど使われず逆効果になってしまうことが多い。正しいUXの改善方法は「UXエンゲージメントモデル」と呼ばれ、10段階でユーザーが熱中するようなUXを作りこむことができる。
 MVPを市場に投入しスプリントとUX改善を繰り返してもPMFを達成できない場合は、プロダクトのピボットを検討しなければならない。MVPで徹底的に学んだ結果としてピボットが最善である判断したら、リソースの浪費を招かぬよう早めに決断しなければならない。しかし、当然のことながらピボットする事自体にも、UXの改善や新たなストーリーの実現などより大きな費用がかかる。そのためピボットできる回数にも限りがあることを忘れてはならない。
ディスカッション
ディスカッションポイントは、「なぜやりきれないピボットは、起きてしまうのか。筆者は起業家の「粘り強さ」の欠如が原因であると述べているが、何故粘れないのか。」であった。
このディスカッションポイントの発表者の意図としては、筆者がやってはいけないピボットとして挙げている、UXを磨き込む事が出来ないまま、なんとなくピボットをしてしまう場合と、ピボットの意思決定基準である、ユーザーの定着率ら伸びているが、市場で支配的ポジションを獲得できなさそうな場合で起きるジレンマの際に、どのように意思決定をするのかを議論する為だった。なぜならば、市場で支配的なポジションを取れるか取れないかを事前に認識するのは難しいと考えたからである。
議論では、定着率が上昇していることを前提とし、それによって課題仮説、価値提案の部分がユーザーのニーズと一致している事を前提として行われた。
意見として、「そのままUXを磨き込んでも定着率を市場の支配的なポジションが取れるまでする事が可能なのか、という部分に不安を持ち根拠のない主観的なピボットをしてしまう。」や「当初予定していたスプリント回数に達してしまったため、そのままではリソースの確保が困難になってしまい、ピボットするのではないか」などという意見が出た。大きく11個の意見が出たが、発表者の意図に基づいてそれらの意見のうち3つに絞って、議論を進めた。その3つは以下の意見である。「競合に支配的なポジションを取られるのではないかという焦りからピボットを行なってしまう」、「PMF達成までの目処がついているが、長くなってしまい市場で支配的なポジションを取られてしまうため、ピボットを行なってしまう」、「市場の動きや他社の動きが活発になり、そのままでは市場で支配的なポジションを取れないと考えてしまう」の3つである。これらの状況においてどのようにピボットするかしないかの判断をするかを、議論した。
ここでは、「様々な意見が出たアイデアの模倣や損失を考慮して、スプリントを回すという判断をする」や、「成長ペースを上げることを課題としてピボットする」などの意見がでた。
結論としては、ピボットをする側の判断基準として定着率の上昇ペースを考慮していた。具体的に出た案としては、チャネルピボットを行い、より多くのユーザーに認識させる事で、使用率と定着率の上昇を狙ったものだった。スプリントを回すという意見としては、大きく捉えると埋没費用を考えたチームのモチベーション維持が可能であるかという部分が判断基準になっていた。
4年みかだ



起業の科学 Chapter4-1〜4-4

【要約】
これまでの章で述べられてきたことを、ここで実際に市場テスト用プロダクトMVP(ミニマム・バイアブル・プロダクト)を投入して、狙った顧客が本当に欲しがるプロダクトになっているかどうか検証する。早く成果を出そうと焦るあまりすぐにMVPを作り始めて失敗するスタートアップが多い。MVPでも作るのには数か月かかり、リソースの少ないスタートアップにとって致命傷であるため、課題仮説や価値仮説の検証を十分に行った上でMVPを構築することが重要となる。
次に、MVPでニーズの有無を探る。本書で挙げられている例は、人の移動手段をサポートするプロダクトである。AからBへと人の移動をサポートするプロダクトを作っている場合、「AからBに移動したいと思うのか」(課題仮説)を検証する必要がある。
MVPとして良い例は、スケートボード(必要最低限移動する機能だけを備えた製品)であり、悪い例としては、車輪(車輪だけでは人が移動する道具としては使えない)が挙げられている。
MVPの型としては、ランディングページMVP、オーディエンスMVP、コンシェルジュMVP、動画MVP、ピースミールMVP、ツールMVPがある。
次に、MVPからの学びを最大化するのだが、この時チームの学びを最大化する手法として、「スプリントキャンバス」「スプリントカンバンボード」が挙げられている。「スプリントキャンバス」とは、MVPによる実験1回ごとに何を学んだか整理できる表である。本書P.199の図の4−2−2のように1〜5段目まであり、それぞれの段で書くことが決まっている。一方「スプリントカンバンボード」は、作業の流れにあわせて、左から右のステージへ付箋を動かして進捗状況を可視化するツールである。プロトタイプカンバンボードとほぼ同じ使い方をするが、管理する内容はスプリントの作業内容に合わせる。
スプリントキャンバスの流れは、MVPで実験したいユーザーストーリー(ユーザーが製品を使って課題を解決するときの機能の塊)を書き出す、実験したいストーリーを選ぶ、ストーリーの実装イメージやコストを検討するといったものである。
ここでMVPを市場に出す話になるが、その際に大事なことが2つある。それは、MVPは恥ずかしい状態で、できるだけ早く市場に出すことと、生の声を大事にすることである。その際、マーケティングよりも直接対話することが重要となる。
MVPの評価のため、カスタマーからのフィードバックを元に定性的、定量的な分析を進めていく。一般的には指標としてKPI(重要業績評価指標)を用いるが、スタートアップではAARRR指標(海賊指標)を元にKPIを設定する。定量的計測が重要な理由としては、目標に向かって自分たちがどんな位置にいるか正しく認識できること、KPIは創業メンバーなど、ステークホルダー間で使えるゆるぎない共通言語になること、目標と現状のギャップが数値で可視化され、そのギャップを埋めるアクションを導きやすいことがある。この時、MVPの最重要KPIは定着率であるため、スタートアップはまず少人数に熱狂的に愛されるプロダクトを作るべきである。KPIを設定・変更する際に陥りやすいポイントは、結果指標しか見ていないこと、アクションできない指標を見てしまうこと、一見相関性があるように見えるだけの指標を用いてしまうことであるため注意が必要である。
最後に、カスタマーのことを本当に理解するには、カスタマーがどのようにプロダクトに触れて、どのように感じているのかの全体像を必要がある。そのため、インタビューリスト(詳細は本書p.215)を使用する。定量、定性情報が集まったらその意味をチーム全体で言語化するとよい。この時、『暗黙知』と『形式知』に分けて考えるとよいとされている。

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今回は、ディスカッションポイントを「中野ゼミにおけるチーム研究において、インナー大会へ提出する提案を本書のMVPとした際、市場に出し、カスタマーに届けるタイミングはどの段階が最適か」としてディスカッションを行った。

ディスカッションにおいて出た意見は以下の通りである。
・インナー大会での評価基準にもなっている、「新規性」「ビジネス性」「実現可能性」が揃ったタイミング(1回目のMVPの場合はすべてが揃っていなくても市場へ出す価値はある)(理由:恥ずかしい状態のため)
・「実現可能性」だけでもあることができたタイミング(=協力者(企業)が現れたタイミング)
・ニーズを求めている顧客を集客できる状態にいったタイミング
・課題、ニーズの根本を抑えたタイミング

ディズカッションの末、上記のような意見が出た。これまでMVPを固め、市場へ出すことができずインナー大会へ臨んだチームがいくつかあったわけであるが、そのチームはなぜできなかったのかを次にディスカッションした。

・ニーズを見つけるのが遅く、PDCAをまわすことができていなかったため。
・リソース(人、資金、情報、時間)不足のため。
・ペルソナ設定が遅かったため。
・ゴール設定、目標設定をすることができていなかったため。

上記の意見を踏まえ、来年度のチーム研究はどうすればよいのだろうか。

・インタビュー調査をはやく行う。
・自分たちが持っているリソースをフル活用する。
・課題を見つけ、ペルソナ設定をいち早く行う。

このディスカッションにおいて最も多かった意見は、リソース不足であった。
しかし、学生の動ける範囲には限りがあるため、来年度に活かす事ができる意見としては、課題をしっかり捉え、ペルソナ設定をいち早く行うことなのではないだろうか。
チーム研究において、テーマを考え、そこから課題、対象顧客を設定していくことは大変であるが、来年度から今回の輪読で学んだことを活かし励んでいくべきだろう。



いいむら(4年)











飲食店のサブスクリプションモデルにおける顧客満足度の安定化

 広田(2018)によると、外食業界でサブスクリプションと呼ばれる月ごとの定額制サービスを提供する企業が増えてきている。特に、来店頻度の高い業態であるカフェで導入の動きが目立つ。しかし、それ以外の業態でもサブスクリプション導入の流れは広がってきている。2017年秋には、フードリヴァンプが運営するラーメン店「野郎ラーメン」でもサブスクリプション制が導入された。サブスクリプションを飲食店が導入するメリットとして、広田(2018)は繰り返し店に訪れる優良顧客を囲い込めることを挙げ、さらに、サブスクリプションが軌道に乗れば宣伝費を抑えて安定した集客が可能になるという。

 しかし、サブスクリプションには解約の脅威が常に存在する。谷守(2017)ではサブスクリプションはレピュテーションの毀損や顧客の移り気による解約リスクが高いと述べられている。顧客がサブスクリプションを契約する前に感じたそのサービスへの価値とサブスクリプションを使い続けることで感じられる価値とは別である。顧客はそのサービスに価値を感じサブスクリプションを契約するが、その価値を顧客がずっと感じ続けてくれるとは限らない。飲食店側がその価値を維持する努力をしなければ、そのサービスに対する魅力が薄れ、顧客が価値を感じることができなくなってしまうだろう。そうなると顧客はサブスクリプションを解約してしまうに違いない。

 また、サブスクリプションは先払い制であり顧客は最初に大きい金額を払うため、レピュテーションの毀損が起こりやすい。通常の飲食店であれば一回の食事に対して一回分の値段しか払わない。そのため、顧客がその価格分の効用を得られなかったと感じることは少ないだろう。一方、サブスクリプションの場合はお金を月ごとにまとめて払う。そのため、支払う回数は少ないが一度に払う料金が大きくなる。一度に払う料金が大きくなれば顧客は「高いお金を払っているのだから、少しサービスを加えてほしい」と感じるようになるだろう。そうなると、顧客の効用を満たすために飲食店は価格以上のサービスを提供しなければならなくなる。しかし、飲食店側が常に価格分以上のサービスを顧客に提供するのは難しい。なぜなら、加えてほしいサービスは顧客によって異なり、それらすべてを飲食店側が把握することは困難だからである。この状況を放っておくとサブスクリプションを契約した顧客が価格分の効用を得られないと感じることが多くなり、顧客の満足度はどんどん低下していく。そうなると顧客の不満がたまっていき、その不満が口コミやSNSなどで広まってしまうので、結果的にその店のレピュテーションが毀損されてしまう。以上のことから広田(2018)が挙げるサブスクリプションのメリットを飲食店が享受するには、顧客が安定的に満足を感じられる店づくりをする必要がある。

 だが、サブスクリプションを導入していない普通の飲食店でも、もちろん顧客満足度を維持することは求められる。では、飲食店がサブスクリプションを導入した時と導入しない時では顧客の満足度を維持する方法はどのように違うのだろうか。

 サブスクリプションを導入していない飲食店の場合、顧客が一回の来店で満足を感じても、次にまた来店するという保証はどこにもない。そのため、通常の飲食店は一回の来店でどれだけ顧客の満足度を高められるかを考える必要がある。一方で、サブスクリプションを導入している飲食店の場合、顧客は少なくとも1か月の間はサブスクリプションを契約して費用を払っているので、その費用を回収するために継続的に来店するだろう。そのためそのような飲食店は、一度しか来店していない顧客の満足度よりも、サブスクリプションを継続してくれる顧客の満足度に目を向ける必要がある。

 では、飲食店において顧客は具体的にどのようなことに不満を感じているのだろうか。日本経済産業新聞(2018)によると、通常の飲食店の場合、「この列の長さなら30分程度」というように、過去の経験に基づいて待ち時間を推定しているが、実際は予想より早く行列が進んだり、逆に時間がかかったりして、伝えている時間とのズレが生まれていた。その結果、行列待ちの正確な時間が把握できず、顧客の不満がたまるほか、店員も適切な対応ができないなど課題があったと述べられている。

 私はこのような不満がサブスクリプションを導入した飲食店においてより顕著に表れると考える。なぜなら、サブスクリプションを契約した顧客は来店することが日常の一部になっていて、初めて来店する顧客よりも待つことに不満を持つからである。初めて来店する顧客であれば、たとえ店が混んでいてずいぶん待たされたとしても、提供された料理がおいしかったり、良いサービスを受けたりすると「待った甲斐があった」と感じ、不満は抱かないだろう。それどころか、むしろ満足を感じることもあるかもしれない。しかし、サブスクリプションを契約した顧客というのは週に何回もその店を訪れるような顧客である。そのような顧客は来店時に予想外に混雑していたり、店には入れてもいつもより商品を提供するスピードが遅かったりすると、通常の顧客よりも不満を感じやすい。頻繁に来店する顧客は待たずに店に入れることが当たり前になっており、混雑していて待たされても「待った甲斐があった」とは感じず、ただいつもより店に入るのに時間が掛かったという不満を感じるだけなのである。

 それでは飲食店でサブスクリプションを導入した際、そのような不満を解消し、顧客の満足度を維持するにはどうすればよいのだろうか。私はサブスクリプションを導入した飲食店が運用しているアプリ内で、サブスクリプションを契約した顧客がその店の混雑状況や待ち時間を把握できるシステムの導入を提案したい。なぜなら、顧客は店がどの程度混雑しているのかを来店前に知れることで、「店に行っても席がない」という状況を回避できるからである。嶋田、多比良、原、新井(2013)によると、顧客に待ち時間を伝達することで顧客満足度の安定化を図れると述べている。そのため、サブスクリプションを契約した顧客が店の混雑状況や待ち時間をその店のアプリで来店前に知ることができれば、事前の想定と実際の状況のギャップが少なくなり、顧客満足度の安定化いうものが実現できるようになる。

 飲食店がサブスクリプションを導入しても、顧客の移り気やレピュテーションの毀損によって解約されてしまっては集客の安定は図れない。サブスクリプションで集客の安定を実現するためには契約した顧客の満足度を維持する必要がある。しかし、そのような顧客は、店に来ても混雑していて店に入れなかったり、サービスの提供が遅れたりするなどの影響で、いつもと同じようなサービスが受けられないと不満を感じてしまう。そのため、サブスクリプションを導入した飲食店が顧客満足度を維持するには、顧客が来店した際、常に普段と同じサービスを提供する必要がある。それが実現できれば、集客の安定というサブスクリプションのメリットを享受できるようになるのではないのだろうか。

〈参考文献〉
広田望(2018)「外食も『サブスクリプション』続々」『日経ビジネス』1944, 17.
日本経済産業新聞(2018)「監視カメラで待ち時間推定、キヤノン、行列の動き解析、混雑時、従業員にアラート。」『日本経済産業新聞』2018年4月10日.
谷守正行(2017)「サブスクリプションモデルの管理会計」『専修商学論集』105, 99-113 専修大学学会.
嶋田敏、多比良恵、原辰徳、新井民夫(2013)「サービス受注中の期待形成を考慮した待ち時間に対する顧客満足度の分析」『日本経営工学論文誌』64(3), 386-398, 日本経営工学会.

とみざわ(2年)



起業の科学 Chapter3-2・Chapter3-3

【要約】 
 本章では、UXブループリントをもとにプロダクトやサービスのプロトタイプを作成の仕方について主に記している。
 
 まず、プロトタイプの利点として、々發ぅ譽戰襪妊廛蹈瀬ト像の認識一致▲スタマーの潜在ニーズがつかめるB人佑淵僖拭璽鵑鮓‐擇任るぅ瓮鵐弌爾離皀船戞璽轡腑鵑向上する、といったことが挙げられる。そして、スタートアップが最初に作るのはペーパープロトで十分である。プロダクトの再現性は低くても、圧倒的に作成スピードが速いから有効である。ペーパープロト作成のポイントとして、プロト案をベースに複数作ってみる、スピード感と精度のバランスを保つ、メンバー全員で共有しながら作る、ということが重要である。
その際の留意点として、最低限のUI/UXデザインの原則に沿って、設計し、カスタマーがプロダクトのUXに期待するメンタルモデルを想定し、カスタマーにプロダクトの使い方を学ぶことを強制しない、市場で既に受け入れられているプロダクトのUXを調べることが大切である。そして、ペーパープロトでストーリーの候補が固まってきたら各種ツールを使ったプロト(ツールプロト)を用意する。ツールプロト作成のポイントとして、直感的に使用でき、使いやすいか、デザインに一貫性があるか、機能の優先順位は明確か、可逆性は担保されているかが挙げられる。その際、作る人と顧客の声を聞く人が同じであれば失敗を防ぐことにつながるため、初期のスタートアップが役割分担に厳密な境界線を設けてはいけない。

 快適度を調査するためにユーザーに操作してもらいながらプロダクトインタビューを行う。インタビュー結果を受け、プロトタイプカンバンボードの「バックログフィーチャー」に追加し、検討課題にしていく。Problem Solution Fit終了の条件となる質問として、顧客がそのソリューションを利用する理由を明確に言語化できるか?・ソリューション仮説の磨きこみを通じてカスタマーが持つ課題の理解がさらに深まったか?・その課題を解決できる必要最小限の機能を持つソリューションの洗い出しができているか?・一時的UX、予期的UX、エピソード的UX、累積的UXを含めたカスタマーが期待できること全体を把握できているか?という質問が挙げられる。そして、デザインスプリントメソッドとは、ソリューション仮説のプロセスを、より高速に実践する開発メソッドを行うことも重要である。

本書のコラムとして、共同創業するチームを作り方を紹介している。ProgramSolutionFitの段階になるとある程度工数のかかる仕事が出てくる。その際、メンバー同士で役割分担をすること、一人一人のコミットメントの強さを見極めることが大切になる。また、知能レベルが最高でなくても最大限粘り強さを発揮して努力する人・頑固さと柔軟さをバランスよく持っている人・つらいときにお互いを支えあうことが出来る人・共闘できる励ましあえる人と共同す行することが理想的である。また、理想的な創業チームの役割として、・ハッカー(開発者)・ハスラー(敏腕な仕事人)・ヒップスター(流行に敏感な人) ・ストラテジスト(戦略家)・ビジョナリーの組み合わせが大切である。1人2人役をこなしても構わない。上記の役割をこなせるメンバーが共同メンバーにいることが大切である。メンバー全員がカスタマーとの会話に集中し、それぞれのスキルを活用することが大切。専門分野を持ちつつも2.3役出来るゼネラリストとして働くことが大切。メンバーの平均人数を減らして各自が幅広い仕事をやると、カスタマーの反応から技術課題まで多くのことを学ぶことが出来る。そして、ビジョンは同質で、スキルは異質な人を選ぶことで、お互いの弱みを補完しながら、同じ方向に進むのが最も効率が良い方向に進むことができる。

【ディスカッション】

本書p177より、1人2役などゼネラリストとして働き、共同創業メンバーの平均人数を減らして各自が幅広い仕事を手掛けることが重要とあるが、なぜ実際成功しているスタートアップの企業は、役割の数を多く上回るメンバー数(7.5人)になってしまっているのか?(※stinchcombe(1965)は、共同創業者5人以上は避けるべきと述べている)

まず、平均人数が多くなっている、大人数でも成功できている要因を挙げてもらった。資金にこだわるメンバーが少ない・資金の制約がない・成功要因に人数は関係ない、といった資金面をうまく補えていたから大人数でも成功している意見が多く挙がった。そこで、資金面で困らない状況が整っていれば、中野ゼミナール生が共同創業チームを組む際、大人数を選ぶのか、それとも筆者が述べているように2.3名程度の少人数を選ぶのかディスカッションしてみた。結果的に少人数のチームを選ぶ人が多かった。その理由として、業務分担に時間を書ける必要が無い・コミュニケーションが密にできる・意見のすりあわせがし易くピボットし易い・意思決定に時間がかからないといった意見が出た。一方、大人数派の意見として、多様な切り口から意見が出る・一人ひとりの業務に集中できる・競争意識が生まれるといった意見が生まれた。

結論として時間的制約があるスタートアップでは、資金に関係なく、少人数の共同チームで、効率やコミュニケーションを密にとってチームとして1つになることが重要だとわかった。ディスカッションの課題として、前提条件(資金配分の詳細・大人数の定義)がフロア側でしっかりとできていなく議論が停滞してしまったことが挙げられる。


ほそだ(4年)






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